寝ると背中が痛いけれど起きると治るのはなぜ?!考えられる原因と対策を解説
「寝ていて背中の痛みが辛い」「毎日眠っているのに疲れが取れない」という悩みを持つ方も多いのではないでしょうか。
痛みの強さによっては夜中に何度も目が覚めてしまい、慢性的に強いストレスを覚えてしまうことも・・・。 睡眠中に背中が痛くなるのにはいくつかの原因が考えられます。 快適に眠るためには、きちんと原因を特定し、適切に対策をすることが大切です。 このコラムでは睡眠中に背中に痛みが起こる原因と対策について解説していきます。 |
寝ている間に背中が痛くなる主な原因![]() 人間が生きていく上で睡眠は欠かせないものですが、明日への元気を蓄えるための休息の時間に痛みを覚えるのはなぜなのでしょうか。 睡眠中に背中が痛む主な原因について詳しく見ていきましょう。
敷き寝具が身体に合っていない背中が痛いときは、使っているマットレスや敷きふとんが身体に合っていない可能性があります。
仰向けで寝ると体重の約44%が腰部分にかかるため、長年使用した寝具は腰の部分が沈み込み、身体が「くの字」になって背中にも痛みが生じる原因となります。
適度な反発力で体を支える寝具が理想的です。 柔らかすぎる寝具は寝返りが妨げられ血流悪化により痛みやコリが発生し、硬すぎる寝具は背中や腰が浮いた状態になり筋肉が緊張状態で痛みの原因となります。 体圧分散性と寝返りのしやすさを重視した寝具選びが重要です。
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枕の高さ・形状・素材が合っていない使っている枕が自分に合っていない可能性があります。 背骨は首から腰まで繋がっているため、枕が合わないと首だけでなく背中や腰にも影響が出て痛みが生じます。
枕の高さは高すぎても低すぎても良くありません。 高すぎる枕は頸椎が圧迫されて首の痛みや凝りの原因となり、低すぎる枕は頭が安定せず首に負担がかかり睡眠の質が下がって疲れが取れない状態になります。
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睡眠中の姿勢に問題がある背中の痛みは、寝ている間の姿勢によっても生じることがあります。 寝姿勢が悪くなっていると疲れがなかなか取れず、さらに痛みが生じると不快感によって途中で起きてしまったり、眠りが浅くなったりと睡眠の質の低下を引き起こす恐れもあります。
理想的な寝姿勢は、立っている時の背骨の自然なS字カーブが仰向けでも保たれている状態です。 正しい立位姿勢では「耳、肩、腰、ひざ、くるぶしが一直線」に並んでおり、この姿勢が横になっても維持されることが重要です。
合わない寝具の使用や日中の猫背・反り腰は寝姿勢を崩す原因となるため注意が必要です。
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長時間寝ている睡眠時間が長いと背中を痛める原因になる場合があります。 適度な睡眠は身体を休めることにつながりますが、寝すぎると反対に悪影響を及ぼしてしまうこともあります。 体重を支える肩や腰は、眠っている間も負担がかかりやすいので、長時間の睡眠によって負荷をかけすぎると、血流が悪化し背中の痛みを引き起こすこともあります。
寝返りには血流を良くしたり、筋肉の疲労を回復するはたらきがあるので、特にもともと必要な寝返りが少ない方は長時間の睡眠で痛みが出やすいので注意しましょう。
寝ている間の背中の痛みを改善する対策とは?寝ているときの背中の痛みの症状緩和のために次にご紹介する対策を試してみてください。
ストレッチをする眠る前にストレッチを行って筋肉の緊張をほぐしておくことで睡眠中に筋肉が硬直しにくくなります。 リラックスした状態でゆっくりと行うことがポイントです。 ストレッチによって血行が良くなることで、早めの疲労回復やコリを和らげることにもつながります。
猫背や肩・肩甲骨〜背中にかけて効果が期待できるストレッチを2つご紹介します。
ストレッチ1 ① 四つん這いの体勢になります
② 目線はおへそに向けて同時に背中を丸め5秒間停止します
③ その後は天井を見るようにして背中をそらし5秒間停止します
おへそを見て5秒間、天井を見て5秒間を繰り返し2~3セット程行うことをおススメします。
ストレッチ2 ① 両膝を肩幅程度に開き、四つん這いになります
② 初めに右ひじを床につき、左手をクロスさせて前に伸ばします。 このとき手のひらは上向きにします
③右肩をグッと床に、脇腹を伸ばすイメージでゆっくり近づけます ④左右交互にそれぞれ30秒ずつ、深呼吸をしながら行いましょう
寝具を見直す睡眠中の姿勢を正し、適切な寝返りを妨げないためには、寝具の見直しが重要です。 身体を支える寝具に関しては横になってみてご自身の骨格や体格にフィットしたものを選ぶのがベストです。
【理想的な敷き寝具の条件】
・敷き寝具が身体にフィットし、かつ沈み込みすぎない体圧分散性があること ・適度な弾力があり、寝返りがスムーズに行えること
【確認ポイント】
・背中の隙間が埋められる ・腰やお尻が沈み込み過ぎない ・寝返りがしやすい
枕選びのポイント】
仰向け時:軽くあごを引き、スムーズに呼吸できる状態 横向き時:額~鼻筋~顎~首が一直線で敷き寝具と水平 また、寝返りのしやすさも必ず確認してみましょう。
枕のみを選ぶ際もお店で横になって試すことをおススメしますが、そのときは必ず自宅の敷き寝具と同様の硬さのマットレス又はふとんの上で、横になってじっくり検討してみてください。
寝る姿勢を見直す寝るときの姿勢は身体への影響が大きく、背中の痛みの原因の1つになり得ます。 長時間の不適切な姿勢は、筋肉が緊張状態になり、脊椎に負荷をかけます。
寝姿勢が悪いと、骨や筋肉、内臓への負担が増し血行やリンパの流れが滞ってしまうので、睡眠中でも身体が緊張状態でリラックスできず、眠りが浅くなったり、睡眠の質の低下につながってしまいます。
【避けるべき寝姿勢】 ・身体を丸める姿勢:背中の筋肉に緊張を与え痛みの原因 ・うつぶせ寝:背中の痛みを悪化させる可能性
【おススメの寝姿勢】 ・仰向けや横向きで背中を丸めすぎない姿勢が一般的におススメです。
自分にはどんな寝姿勢が合っているか探すということも重要です。 関連記事:「自分に合っている寝姿勢はどれ?お悩み別・タイプ別でおススメの寝姿勢をご紹介」
規則正しい睡眠リズムを心掛ける私たちの体内時計は24時間ちょうどではなく、少し長めに設定されていますが、朝日を浴びることでリセットできます。 朝起きたらカーテンを開け、しっかり朝日を浴びましょう。 夜の快眠につながります。
朝日が浴びられない場合は下記を実施してみましょう。 ・冬や雨・曇りの日:照明をうまく活用 ・なるべく同じ時間に起きることを意識
脳は朝、太陽の刺激を受けると一定時間後に眠くなる仕組みのため、朝の時間をそろえれば夜に寝る時間もそろえられます。
休日の寝溜めは避け、平日と休日の起床時間の差は2時間以内におさめましょう。
関連記事:「 もしかして不眠症?!眠れないと感じた時の対策や適切な改善方法とは?」
それでも治らない場合は医療機関の受診を
背中の痛みがケガや病気によるものを疑う場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
少し背中に違和感を覚える程度だから・・・と放置してしまうのは危険かもしれません。 痛みの症状が続く場合やひどくなる場合は診察を受けておくほうが安心です。
また、眠れないほど強い痛みを感じた際は、がんをはじめとした大きな病気を患っている可能性もあるため、早急に医師の診察や治療を受けることをおススメします。
まとめ寝ている間の背中の痛みは考えられる原因を明らかにして、改善するように努めることで症状緩和が期待できます。
多くは寝具(枕・敷き)が原因となっていることがありますが、姿勢や睡眠時間の長さも意識してみることが大切です。
また、これらを試したけれど痛みがおさまらないという場合は早めに医療機関を受診するようにしましょう。
痛みを感じると睡眠時間が憂鬱になってしまいます。 対策を行って、眠る時間を楽しんで充実させていきましょう。 |
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