寝ていると腰が痛い?!睡眠中や起床時の腰痛の原因や改善策などをご紹介
しっかりと眠って身体と心を休息させたいのに、寝ている最中や寝起きに腰が痛い、もしくは重たいと感じたことはありませんか? 寝ている間に腰痛がひどくなる原因は人それぞれであるため、自分にとっての原因や対処法を知り、改善させることが重要です。 この記事ではそれぞれの原因や予防・改善策を解説しています。 |
寝ている間に腰が痛くなる原因とは就寝中は無意識なので、起きている時のように自分の身体を思い通りに動かすことはできません。 特に首〜腰は骨が繋がっており、負担が集中しやすく、睡眠中や起床時に痛みが発生することがあります。 ここでは考えられる原因をご紹介していきます。
寝姿勢が影響している普段ご自身が楽な姿勢だと感じて寝入りに取っている姿勢はどのタイプでしょうか。 寝返りはしているので常に同じ姿勢ではないのですが、睡眠時間の中でも基本の寝姿勢というのは人それぞれ違いがあります。
●仰向け 通常は寝具に接している身体の面積が大きいので体圧が分散されて腰に負担がかかりにくい姿勢ですが、もともと腰痛持ちの方や、猫背の方は腰や背骨に負担をかけてしまい、症状が悪化する原因になります。
●横向き寝 気道の確保がしやすいので、いびき対策や呼吸が楽にできるなどメリットもある姿勢ですが、左右どちらかを下にするのが癖になっている方がほとんどなのです。 そのため足や腕がねじれたり、片寄った姿勢になってしまった結果、負担が集中し背骨~腰骨にかけて腰痛の原因となる可能性があります。 また、無意識に横向き寝を維持しようとしてバランスを取るので、全身の筋肉が緊張状態になりやすいこともあります。
●うつ伏せ 精神的に落ち着くことで自律神経が整ったりする反面、腰を反ってしまうため、腰椎の関節に負荷がかかり痛みを引き起こしやすく、腰痛の原因になることがあります。 さらに首を左右どちらかにひねった状態なので、頸椎を痛めたりする可能性もあります。
腰痛が寝姿勢で改善する可能性もあるので、意識してみることも大切です。
寝具が合っていない寝具が自分に合っていないことも、寝ている間の腰痛がひどくなる原因の1つです。 人は寝ている間に寝返りを必ず打っていて、この寝返りには血流の流れを良くしたり、筋肉の疲れをほぐしたりする役割があります。
敷きふとんやマットレスにはさまざまな硬さのものがありますが、硬すぎても柔らかすぎても腰への負担が増す要因になってしまいます。
例として敷き寝具が硬すぎると身体が沈み込まず、肩や腰などで体重を支えることになり、背骨が浮いているような状態になります。 寝具に接地している肩や腰の部分が血行不良になり、結果として腰痛に繋がることもあります。
反対に敷き寝具が柔らかすぎると、仰向けの姿勢で体重の約44%がかかっているといわれている腰の部分が当然、沈み込みやすくなります。 そうすると「くの字」の状態で長時間、腰に負担がかかり続けることになります。 さらに柔らかく沈む素材の上では、無意識でダランと力の抜けた身体が寝返りをするにはとても大変なので、自然と必要な寝返りの回数が減ってしまい、腰への負担をより大きくしてしまいます。
自分に合った適度な硬さと寝返りの打ちやすさは敷き寝具や枕を選ぶ際にとても重要なポイントになります。
病気が隠れていることも腰椎椎間板ヘルニアや腰椎すべり症、肝臓・内臓疾患などの病気のサインが腰痛として出てきている可能性もあります。 何の前触れもなく突如起こった腰痛や、異常に痛みの強い腰痛を感じた場合には、なるべく早く医療機関を受診するようにしましょう。
長時間寝ている睡眠には心身を回復させる効果がありますが、長時間眠ることで腰痛を悪化させてしまうこともあります。
特に同じ姿勢で寝続けると身体が圧迫されて、負担がかかります。 休日にいつもより寝すぎて腰が痛くなった・・・という経験をされた方もいるのではないでしょうか。 基本的に寝だめはできないといわれているので、長く寝ているという自覚のある場合には睡眠時間を見直すことからはじめてみましょう。
長時間寝てしまうと腰だけではなく、背中の痛みの原因にもなります。 腰だけではなく、背中にも違和感を抱えている方は「寝ると背中が痛いけれど起きると治るのはなぜ?!考えられる原因と対策を解説」のコラムをご覧ください。
寝ている間の腰痛緩和のための5つの改善策
休むために寝たいのに痛みが伴うのはつらいですよね。 ここでは応急処置的に行えるものから根本から改善できるものまで様々な改善策をご紹介します。 まず試せるものから実践してみてはいかがでしょうか。
楽な寝姿勢を探してサポートグッズを利用する腰痛には体重を分散してさせられる仰向きと、腰の筋肉を緩めることができる横向きでの寝姿勢が効果的とされています。 下記方法で寝る場合は、サポートグッズを利用してみるのも簡単にできるので、良いでしょう。
・仰向けでの寝姿勢 仰向けで寝るときに膝を立てると腰の反りがなくなり、体重を分散させることができます。 その際に膝の下にクッションを入れるようにするとリラックスした状態で膝を曲げることができます。
・横向きでの寝姿勢 横向きの場合は膝を曲げることで腰の筋肉が緩み、寝やすく感じるようになります。 上になった腕の重みを感じたり、上になった足が下に落ちることで身体がねじれたりするので、抱き枕を抱えて寝るようにすると安定します。
敷き寝具+枕を自分の身体に合ったものにする●寝返りしやすい敷き寝具を選ぶ 前述の通りですが、寝返りがしやすいためには、ある程度の硬さが必要です。 仰向けに寝たときに、腰と寝具の間に手のひらがギリギリ入らない程度のものを選ぶと良いかと思います。
硬すぎても柔らかすぎてもNGなので、実際に購入や買い替えを検討される場合には、ショールームやお店で試し寝ができる場所にいくことをおススメします。 また、その場合も人は立った状態から寝転んだ状態になると基本的に何でも「気持ちいい」と感じてしまうので、可能であれば10~15分は1つの敷き寝具に横になり、寝心地を体感してみましょう。
●体圧が分散する敷き寝具を選ぶ 特に体圧がかかるのは、腰と肩甲骨です。 実際に試し寝する時に仰向けに寝てみて、腰と肩甲骨あたりが痛くないか、圧迫感がないかもあわせて確認しましょう。
●適度な高さ・形・硬さの枕を選ぶ 枕は仰向けに寝た時に呼吸が苦しくなく、頸椎の圧迫感がない高さのものを選びましょう。 さらに、横向き寝に特化して左右が真ん中よりも高くなっている枕も多くありますが、枕に関しても寝返りの打ちやすさという観点は重要なので、フラットな形で沈み込みすぎない硬さのものをおススメします。 枕の高さは首への負担に直結します。 首〜腰までは骨で繋がっているので、首に負担がかかると背骨で連動し腰にも悪影響が及んでしまうことがあります。
人間の寝姿勢を支えるという意味では、枕も敷き寝具と同様に大切な「道具」といえるので、セットで考えるのが合理的です。 理想は敷き寝具と一緒に枕も選び、検討している敷き寝具の上で適正な高さを計測してもらえるような施設や場所を探すと良いでしょう。
冷え対策を行い、血行を良くする腰回りの血流が悪くなると腰痛の原因になります。 就寝前や就寝中などに腰を温めると筋肉がほぐれ、起床時にも腰の痛みを軽減することが期待できます。 また、身体が温まる食材を取り入れたり、足湯を利用したりするのも◎。 寒い時期には、眠るまでの間は湯たんぽを足元に入れ寝具内を温めたり、腹巻きをしたりするとよいでしょう。 就寝前の軽めのストレッチもリラックス効果があり、副交感神経優位の状態となりスムーズに眠りに入りやすくなります。
寝すぎてしまわないように睡眠時間を意識する休日「寝だめ」をしようと意気込んでいたのに途中で腰が痛くなってしまったという経験はありませんか。 そもそも睡眠というのは溜めておくことができません。 心身共に快適に過ごしたいのであれば、休日の朝寝坊は普段の起床時間+2時間までが目安です。 寝過ぎて普段よりも大幅に生活リズムが狂うと、ますます体調が悪くなる可能性があるので注意しましょう。
筋肉をほぐし、リラックスする筋肉が緊張したり、こわばっているとその人に必要な適正な寝返りが正常に行えず、痛みやコリにつながる可能性があります。 肩や腰をほぐし、伸ばして伸縮運動させるなどすると気持ちもリラックスし、結果として腰痛改善が期待できます。
起きているときにできる腰痛対策とは
寝ている間の腰痛を予防するために起床時や日中にできる対策は以下のようなものがあります。
起床時の簡単なストレッチ壁を背にして立ち、腕を天井に向かってゆっくり上下させる「ウォールスライド」運動も、起床時の身体を整えるのに有効です。 また、腰を曲げて手でつま先に触れると腰痛が和らぐ場合もあります。 起床時に背筋を伸ばし、膝、腰、首をまっすぐにすることを意識してみるのも良いでしょう。 簡単なストレッチを取り入れて継続すると予防対策に繋がります。
適度な運動姿勢や運動不足、加齢によって筋肉は衰えていきます。 筋肉には骨を支えるという大切な役割があり、筋肉が弱ってしまうと背骨を支えきれず猫背の原因となってしまいます。
筋肉は年齢に関係なく、上手に鍛えればそれだけ発達していくので、日頃から適度な運動をし筋力をつけておくことで腰痛防止に繋がります。
まとめ
寝ている間に腰が痛くなる原因は人によってさまざまです。
起きて活動している直立姿勢とは違い、就寝中は身体を横にしているので、必然的に1番重たい腰に負担がかかるため、長時間の睡眠は逆効果になります。 適切な睡眠時間と、腰痛を悪化させないための寝姿勢や寝具の使用を心がけることが大切です。 腰痛の原因や改善のポイントを理解し、意識をして睡眠の質を上げていきましょう。 |
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