今の枕は本当に合っている?!簡単にチェックする8つのポイント
枕は快適な睡眠を得るには欠かせない重要な寝具の1つです。
寝ている間は無意識なので、その時に身体を預ける寝具たちとは理想の寝姿勢を保ってくれる信頼関係を築きたいものです。 しかし、使用年数や体調、体型の変化、寝具や寝室環境の変化などによって「あれ?もしかして今使っている枕最近合っていないかも?!」と感じることはありませんか?
枕との相性をチェックして、客観的に寝具との関係を見直してみましょう。
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枕の役割って何?
枕の役割をひと言で表すとそれは「首を支えること」です。 頭をのせることではないの?と思うかもしれませんが、頭をのせる以上に”首と敷き寝具に出来た隙間を埋める”という重要な任務を担っているのです。
人間は立っているときの正しい姿勢を横になったときもそのまま保つことが身体に負担を掛けない理想的な寝姿勢といわれてます。 立っているときの姿勢を横から見てみると、頭から首、肩、背中、腰にかけてなだらかなS字カーブを描いています。 これは二足歩行するようになってから発達し大きくなった脳を支えるためです。 このカーブを敷き寝具の上でも再現するために必要なアイテムが「枕」です! 首筋(頸椎)の隙間を埋めることができるからこそ、寝姿勢を安定させ、心地よい眠りを実現させてくれます。
こんなこと感じていたら要注意!8つのチェックポイント次のような症状はありませんか? ひとつでも当てはまる場合は枕があっていないことが考えられます。
1 朝起きると肩や首が凝っていたり、痛みがある→ 枕が合わないことによる寝姿勢の乱れが原因です。 無理な姿勢が長く続き、肩や首の筋肉が緊張して凝りや痛みを引き起こしてしまいます。 枕はもちろんですが、敷き寝具と枕の相性も合わせて確認してみることをおススメします。
2 いびきをかいている→ 高い枕や中の素材がかたよりやすい枕をしていませんか? 高い枕は、気道を狭くしていびきをかきやすくなります。 喉が狭くなると取り込む空気量が少なくなり血液中の酸素が減るため、身体も脳も酸素が不足して疲れが残りやすくなります。
3 寝ている間に枕を外している→ 無意識に枕を外すという行為は”枕が合わない”という身体のSOSです。
4 寝ている間に枕をなおしたり、枕の上や下に手を入れている→ 枕の中の素材が偏っていたり、ヘタリを感じていることが原因です。 また枕が低くい、素材が柔らかすぎるなど首の支えがないため安定しないため 無意識に手を入れたり、枕を折って高さを高く調整している可能性があります。
5 横向きでしか寝られない→ 枕の高さが高すぎるかもしれません。高すぎて仰向けでは息苦しく、横を向いてしまっている可能性も。 また普段から姿勢が悪かったり、猫背の人が横向きの寝姿勢が楽と感じてそうなってしまうこともあります。 横向きの寝姿勢が基本になってしまうと、身体の左右のバランスが崩れてしまったり、どちらか一方だけ痛みが生じたりといった不具合も出てきます。
6 寝ている間に口呼吸になっている→ 枕の首部分が極端に盛り上がっていませんか? その場合呼吸がしにくくなり、熟睡感が得られにくくなります。 また、口を開けたまま寝ることでよだれが出やすくなったり、のどが乾燥して口臭の原因にも。 さらに鼻からではなく、直接肺に空気が入ってくるため、風邪をひきやすくなったり、喘息、アレルギー、アトピーなどが起こる引き金にもなりかねません。
7 枕に頭を乗せると後頭部に圧迫感がある→ 枕が硬すぎることが原因です。 頭を置いて、数分も経たない内に後頭部に圧迫感があるようでは、気になって寝付きも悪くなります。 硬い枕がお好みの場合も横になって5分以内に後頭部に圧迫感が出てくるようなものはNGです。
8 寝返りが打ちにくい→ 枕や敷き寝具が合っていない可能性が高いです。 合っていない寝具を使用していると、不自然な寝姿勢になり体に負担がかかります。 特に寝返りがスムーズに打てないと血液の流れやリンパの流れが悪くなり、疲れが取れにくくなります。 もし睡眠中に寝返りを打たなければ、ほとんど同じ姿勢のまま。 このまま眠っていては、枕や敷き寝具と接している身体の面が圧迫され、血流や体液が滞ってしまいます。 その結果、首の痛みや肩こり、腰痛を引き起こすことにつながります。
さらに寝返りには睡眠のリズムの切り替えやふとんの中の温度を調節する働きもあります。 ”良い睡眠はスムーズな寝返りから”と言っても過言ではありません。
相性の良い枕の条件立ったままの姿勢をそのまま横になっても再現した場合の理想の寝姿勢とはどんな状態なのでしょうか。 こちらを参考にしてみてください。
仰向けで横になったとき 軽くあごを引き、スムーズに呼吸できる状態。
横向きで横になったとき 額~鼻筋~顎~首が一直線で敷き寝具と水平になっている状態。 また、寝返りのしやすさのチェックも必ず行いましょう!
枕は手軽にネットでも購入出来ますが、実物を試すのが1番安眠への近道です。 お店で試すことをおススメしますが、その際は必ず自宅の敷き寝具と同様の硬さのマットレス又はふとんの上を選び、横になってじっくり検討してください。
自分に合った枕を選ぶためにチェックしたいのが、「高さ・大きさ・素材・形」の4つのポイント。 それぞれどんなところに注意すれば良いか見ていきましょう。
【POINT①:高さ】 枕は高すぎても低すぎても良くありません。特に注意したいのが「後頭部と首の高さ」です。 後頭部が高い枕は頸椎が圧迫されてしまい、首の痛みや凝りの原因に。 首が高い枕は首筋に負担が掛かり緊張状態になってしまう他にも、顎が上がって口呼吸を引き起こすことも。 反対に低すぎる枕では頭が安定せず首に負担がかかります。 仰向けの状態で軽く顎を引いて呼吸がしやすいかどうが、横向きの状態で額~鼻筋~顎~首が一直線になっているか、寝返りはしやすいかという3つを意識して自分合った高さを探っていきましょう。
【POINT ②:大きさ】 枕の幅は、左右どちらに寝返りを打っても、頭が落ちないようなゆとりが必要です。 さらにきちんと肩口まで支えるだけの奥行きも大切です。 人の身体は個人差が大きいので一概にはいえませんが、「幅60cm以上、奥行き40cm以上」が平均的な枕の大きさの目安です。 一般的に男性の方が肩幅があるので幅70㎝程のゆったりしたタイプもおススメです。
【POINT ③:素材】 心身ともに休めるには心地良さも大切なので、自分がリラックスできるかどうかが大切なポイントです。 また、枕は1年中使用することと、頭寒足熱の観点から熱がこもらず、汗を吸収・発散させる通気性のよいものが最適です。 長く快適に使用するために洗濯できる素材を選ぶと衛生的です。
【POINT④:形】 枕の形状も種類も本当にたくさんあってどれが良いのか迷ってしまう・・・という方も多いかと思いますが、何を優先順位とするかによってその選び方は変わってきます。 前項の8つのチェックポイントをふまえておススメなのが”寝返りのしやすさを重視する”ということです。 寝返りのしやすい形、それはフラット(平)な形です! 何の妨げもなくコロコロと寝返りが打ちやすいこと、さらに高さ調整のシートが付いているタイプであれば、自宅の敷き寝具に合わせて微調整もききます。 また、ある程度弾力(反発)のある素材の方がより寝返りは打ちやすくなります。
まとめ人間の頭の重さは、全体重の約8%を占めるとも言われています。 その重さを毎晩のように支え、汗や皮脂など身体から排出される成分も吸収しているのですから、少しずつ中の素材がへたってが低くなったり、弾力性が損なわれたりするのも仕方がありません。
枕の寿命は中の素材によって異なり、主な素材の耐久年数の目安は「綿素材2~3年」「羽根(フェザー)2~3年」「ウレタンフォーム2~3年」「パイプ素材3~5年」「そば殻1~2年」とされています。
経年によるへたりを放置したまま枕を使用するのは、自分に合わない枕を使うのも同然です。 身体の痛みや不調を引き起こしかねないため、「最近、枕が合わないかも」と感じたら、買い換えや高さの調整をしてみるなどぜひ対策をしてみてくださいね。 |
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