ベッドとふとんの違いとは?メリット・デメリットや観点別の選び方もご紹介
引っ越しや模様替えに合わせて寝具を新調する際に、ベッドとふとんのどちらにするか迷う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ベッドとふとんは、寝心地や素材などに大きな違いがあります。
寝具を選ぶ際は、家族構成や部屋の広さのほか、使用する人の体質などを考慮して選ぶことが大切です。
今回は、ベッドとふとんの違いや、メリット・デメリットを解説します。
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ベッドとふとんの最も大きな違いとは?ベッドとふとんの最も大きな違いは、移動のしやすさです。
ベッドは通常、金属や木製のフレームとマットレスで構成されており、床に固定して使用することが一般的です。 そのため、引っ越しや模様替え以外で、一度設置した位置から動かすことはほぼありません。
一方、ふとんは、床や畳の上に直接敷いて使用します。 使用する際に敷き、使い終わったら畳みます。 持ち運びが容易なので、毎日押し入れ等に収納しているという人も多いでしょう。
動かしやすさ以外にもベッドとふとんにはいくつか違いがあります。 ほかの違いについて、確認してみましょう。
ベッドとふとんの寝心地(睡眠の質)の違いベッドとふとんは作りが違うため、寝心地も異なります。 どちらが好みであるかは人によるため、それぞれの特徴を知り、自分に合った寝具を選びましょう。
ベッドは、フレームの上にマットレスを置いて使用します。 マットレスは体圧分散がしやすいので、身体にフィットし、ほどよい沈み込みの中で眠ることができます。 また、ベッド用のマットレスは豊富な素材や厚さ、硬さのものが販売されており、自分に合ったものを選択できます。
一方、ふとんはもともとクッション性のある畳の上に敷くことを想定して作られているため、ベッドと比較すると固めの寝心地であることが多いです。 身体に沿って沈み込むマットレスではなく、真っすぐな姿勢を保ちながら眠る方が好みだという方は、ふとんの方が適しているでしょう。
ベッドとふとんの素材の違いベッドとふとんでは、素材にも違いがあります。 ベッドのマットレスは、コイル・ウレタン・ラテックス・ファイバーなどの素材を使用して作られていることが多いです。 コイルマットレスの場合は耐久性が強く、ウレタンマットレスは体圧分散性に優れているなど、使用している素材によってそれぞれ特徴が異なります。
一方、ふとんは、コットン・ウール・ポリエステルなどの素材が使用されています。 ふとんの場合も、吸湿性に優れたコットンや保温性が高いウールなど、使用環境に適したものや好みのものを選ぶとよいでしょう。
ベッドとふとんの使い方の違いベッドは、フレームとマットレスで構成されており、高さがあるため、起き上がりやすいのが特徴です。 また、下部に収納スペースがあるものも多く、部屋を広く使えるというメリットもあります。
一方、ふとんは、床に直接敷いて使用するもので、畳むとコンパクトに収納できます。通気性や吸湿性に優れており、夏場でも快適に寝ることができます。 高さ重視で収納スペースを有効活用したい人はベッド、床に近い感覚で寝たいかつ持ち運びの利便性を重視する人はふとんを選ぶと良いでしょう。
ベッドを使用するメリット
ベッドを使用する主なメリットとして、「睡眠の質が上がる」「寝起きが楽」「ほこりを避けられる」の3つがあげられます。
それぞれのメリットについて確認していきましょう。
睡眠の質が上がる素材にもよりますが、ベッドのマットレスは体圧分散性に優れたものが多く、正しい寝姿勢をキープし、寝返りが打ちやすい設計になっていることが多いです。 そのため、睡眠の質が向上する可能性があります。
また、さまざまな種類のマットレスが販売されているため、体質や、睡眠の悩みに合わせたものを選ぶことができます。 例えば、慢性的な腰痛持ちの方は、少し硬めの高反発マットレスを使用すると、腰への負担が軽減され、快適な睡眠を得られるでしょう。
また、ふとんとは違い床から一定の高さが保てるため、床冷えする心配がなく、安心して眠ることができます。
寝起きが楽腰痛持ちの方や、起き上がる際に膝にかかる負担が気になる方は、ふとんよりもベッドがおすすめです。 ベッドは、起き上がる際に、座った状態から立ち上がれるため、ふとんよりも足腰への負担を軽減できます。
介護をする際も、ふとんよりもベッドのほうが介護者の負担を軽減できるでしょう。
ほこりを避けられるベッドは、床から一定の高さがあるため、睡眠時にハウスダストやほこりを吸い込みにくくなっています。
また、通常はベッドフレームを使用することが多いので床にマットレスを直置きしないため通気性を確保でき、カビの発生を抑える効果があります。
ベッドを使用するデメリット
ベッドを使用する主なデメリットは、「お手入れが面倒」「場所をとる」「持ち運びが大変」の3つです。
メリットだけでなく、デメリットも確認したうえで、自分に合った寝具を探しましょう。
お手入れが面倒マットレスはふとんよりも重く、折り畳みができないものも多いため、丸洗いや天日干しが簡単にできない点がデメリットです。 ふとんより通気性がよいとはいえ、マットレスを敷きっぱなしにしていると、寝ている間にかく汗や結露などにより湿気が溜まり、カビが生えやすくなってしまいます。
多少面倒でも、マットレスを長く清潔に使用するためには、湿気対策を行うことが大切です。 月1回はマットレスを立てて除湿をしたり、ふとん乾燥機を使用したりするなどの対策を行いましょう。
場所をとるベッドフレームやマットレスを置くためには、ある程度広いスペースが必要です。
狭い部屋にベッドを置くと、部屋の中で使用できる範囲が限られてしまい、窮屈さや圧迫感にもつながります。
ベッドを選ぶ際は、部屋全体の広さを考慮し、生活スペースに支障をきたさないサイズのベッドを選びましょう。
持ち運びが大変ベッドフレームやマットレスは重量が大きいため、持ち運びが大変です。
設置したベッドを頻繁に移動することはあまりないと思いますが、引っ越しが多い方や、大規模な模様替えをよくするという方は、できるだけ軽いベッドや、ふとんの使用がおすすめです。
特に引っ越しの際は、ベッドフレームを解体して、引っ越し先で再度組み立てる作業が発生することもあります。 自分自身の生活スタイルを考慮して、後悔しないように寝具を選びましょう。
ふとんを使用するメリット
ふとんのメリットは「天日干しがしやすい」「スペースを有効活用できる」「落ちる心配がない」などがあります。
ベッドの場合と比較しながら確認してみてください。
天日干しがしやすいふとんはベッドとは違い、持ち運びがしやすいため、お手入れも比較的簡単です。 ベッドでは難しい天日干しも可能ですし、洗濯機で丸洗いができるふとんもあります。 頻繁に自分でお手入れをしたい、毎日天日干ししたふとんで眠りたいという方には、ふとんがおすすめです。
しかし、「マンションでふとんを干せるスペースがない」「花粉が気になって外で干せない」などの悩みを抱えている方も多いでしょう。 「ふとんを外に干せない!7つの対処方法でダニ・カビ・雑菌を対策」では、ふとんを外で干せない場合に自宅でできるお手入れ方法を解説しているため、あわせてご覧ください。
スペースを有効活用できるふとんはベッドと比べて移動がしやすいため、ふとんを使用しない時間は、ふとんを片付けて空いたスペースを有効活用することができます。 特に狭い部屋に住んでいて、ベッドを置くと生活スペースがほとんどなくなってしまうという方は、ふとんを使用するとよいでしょう。
落ちる心配がないベッドはフレームとマットレスの高さがありますが、ふとんは床に直置きして使用するため、落ちて怪我をする危険性がありません。 小さな子どもがいる家庭や、寝相が悪い方は、ふとんの方が安心して使用できるかもしれません。
ふとんを使用するデメリット
ふとんを使用するデメリットは「敷きっぱなしにするとカビが生えやすい通気性が悪い」「ほこりを吸いやすい」「ふとんの出し入れが面倒」の3つがあげられます。 それぞれ確認していきましょう。
敷きっぱなしにするとカビが生えやすいふとんは床に直置きにして使用するため、ベッドよりも湿気が溜まりやすくなります。 敷きっぱなしにしておくと、ふとんの裏側や畳、フローリングにもカビが生えてしまいます。
カビの発生を防ぐために、ふとんを毎日畳むことと、こまめに干すことを心がけましょう。 万が一ふとんにカビが生えてしまった場合は、適切な対処法が必要です。
「ふとんにカビが生えた!対処法と予防に効果的な対策とは?」では、ふとんにカビが生えてしまったときの対処法や予防法を詳しく解説しています。
ほこりを吸いやすいふとんは床との距離が近いため、寝ている間にほこりを吸いやすくなります。 ほこりを吸い込んでしまうと、アレルギー性の鼻炎や皮膚炎などを発症してしまうリスクが上がるため、注意が必要です。 また、床に落ちているほこりはカビの養分となるため、ふとんのカビを進行させてしまう危険性もあります。
寝具のハウスダスト対策や予防法について詳しく知りたい方は「ほこりが気になる寝室・ふとんのハウスダスト対策を徹底解説!」もあわせてご覧ください。
ふとんの出し入れが面倒前述の通り、ふとんを畳まずに敷きっぱなしにしていると、湿気がたまりカビの原因になります。 そのため、ふとんは毎日畳み、適切な場所に収納するのが理想です。
しかし、ふとんはそれなりの重さがあるので、毎日出し入れするのは大変です。 足腰が弱い方や高齢の方などは苦労するかもしれません。 ふとんの上げ下ろしを負担に感じている方は、キャスター付きのふとん収納用ラックや、折りたたみ式のすのこベッド等を利用するのもおすすめです。
ベッドとふとんはどっちがおすすめ?観点別の選び方
ベッドとふとんにはそれぞれの良さがあるため、どちらがおすすめであるかは一概にはいえません。 身体的な事情や家族構成、部屋の間取りなど、寝具選びにおいて自分が最も重視する要素を定め、メリット・デメリットを比較したうえで最適な寝具を選びましょう。
ここでは、3つの観点からベッドまたはふとんを選ぶ方法を解説します。
健康面から考えるアレルギー体質である、足腰に自信がないなど、健康面の事情を重視したい場合は、ふとんよりもベッドのほうがおすすめです。
理由は以下の3つです。
・ふとんよりもハウスダストなどのほこりを吸ってしまうリスクが軽減できる ・ベッドのほうが起き上がりやすく、足腰への負担が少ない ・豊富な素材・硬さ・厚さなどから自分の身体にあったマットレスを選べる
しかし、ふとんが健康に悪いというわけではありません。
人によっては、ふとんのほうが寝心地がいいと感じることもありますし、ふとんに慣れている方がベッドに変えたことで寝心地が悪いと感じることもあります。
家族構成・部屋の広さから考える家族構成や部屋の広さによってもおすすめできるものが異なります。
一人暮らしで、部屋もそこまで広くない場合は、狭い部屋でもスペースを有効活用できるふとんのほうがおすすめです。 仮にロフトがある部屋でスペースが確保できる場合でも、マットレスをロフトまであげる手間がかかったり、下に降ろす際も大変です。
子どもと一緒に寝ている場合は、ふとんを何組か並べて使用するパターンと、広めのベッドを使用するパターンが考えられます。 子どもの寝相が悪く、ベッドから落ちてしまうことが心配である場合は、ふとんまたはローベッドの使用をおすすめします。 また、自由に組み合わせて使える連結ベッドなどは、子どもの成長に合わせて使い方を変えられるので便利です。
高齢者や要介護者がいる場合は、ふとんよりもベッドの方が便利です。 ベッドから起き上がる際も体の負担が少なく、介護にも適しているためです。 ただし、使用する本人が「長年使い慣れているふとんがいい」「ベッドではよく眠れない」と感じている場合もあるので、しっかり相談して決めましょう。
メンテナンス面から考えるベッドよりもふとんのほうがメンテナンスが容易です。 ふとんは、自宅で天日干しや洗濯などのお手入れがしやすいため、「毎日天日干ししたふかふかのふとんで寝たい」「汚れたらすぐに自分で洗濯したい」という方におすすめです。 ベッドのマットレスはふとんよりも重く、自宅で洗濯することや、こまめに天日干しすることは困難です。
しかし、ふとんでもメンテナンスをおこたって、そのまま放置してしまうとカビが生えてしまい、自分で処理することが難しくなるケースもあります。 そのようなときは、ふとん専門のクリーニング店に依頼する方法があります。
「おうち de まるはち」では、自宅では対処できない汚れやカビなどを除去し、専用の機械できれいに洗浄します。 ふとんのプロが1枚1枚丁寧に仕上げるため、新しく買い換える必要がなく、愛着のあるふとんを再度使用できます。
「おうちdeまるはち」は、スタッフがご自宅までふとんを取りに伺うため、袋詰めなどの面倒な作業をしていただく必要はありません。 ふとんのクリーニングを検討されている方はぜひ「おうち de まるはち」に、お気軽にご相談ください。
まとめ
ベッドとふとんは、寝心地や素材、使い方など、さまざまな点で違いがあります。
どちらの方が使い勝手がいいかは、寝心地の好みや家族構成、部屋の広さなどによって異なります。
寝具を選ぶ際は、両方のメリット・デメリットを比較し、自分に合っているものを選びましょう。
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