重い掛けふとんで得られる睡眠効果とは?特徴や選ぶポイントも解説
「重い掛けふとんと軽い掛けふとんはどちらが良いの?」 「重い掛けふとんは身体にとって負担にならないの?」
このような疑問はありませんか? 実は重い掛けふとんには、睡眠の質を向上させる効果があります。 しかし、自分に合った重さの掛けふとんでいなければ、かえって身体に負担がかかることもあるため、注意が必要です。
今回は、重い掛けふとんのメリット・デメリットや、重い掛けふとんが睡眠にどう影響を与えるのかをご紹介します。 掛けふとんを選ぶ際のポイントも解説しているため、自分に合った掛けふとんの重さを知りたい方はぜひ参考にしてください。 |
重い掛けふとんで得られる睡眠効果とは?重い掛けふとんには、睡眠の質を向上させる効果があるといわれています。 海外で行われた実験では、重い掛けふとんを使用すると、安眠効果のある「メラトニン」という睡眠ホルモンの分泌量が多くなるという結果が出ています。 平均6.24kgのブランケットを使用した実験や、13.6kgのブランケットを使用した実験が行われており、重い掛けふとんを使用すると不安感が取り除かれたり、リラックス効果が持続することが期待されています。
これは、ふとんの重みによって体の筋肉や関節が刺激を受け、リラックス作用のある副交感神経が優位に働くことで、軽いマッサージを受けた時と同じような効果をもたらしてくれるためです。
睡眠の質を左右するのはマットレスや枕だけでなく、掛けふとんも大きな影響を与えているのです。
重い掛けふとんを使用する4つのメリット重い掛けふとんを使用する具体的なメリットを4つ解説します。 自分に重いふとんが合っているかどうかも確認しながらみていきましょう。
保温性が高い重い掛けふとんは、その重さによって身体に密着するため、保温性が高いです。
快適に眠れるふとん内の温度は33度といわれています。気温が低く、ふとんの中が温まりにくい冬でも、重い掛けふとんを使用することで熱を逃さず、効率的にふとんの中を温められます。
ふとんのずれを防止できる前述の通り、重い掛けふとんは身体に密着するため、寝ている間にふとんがずれにくくなります。
人は、平均して一晩に約20回ほど寝返りを打つといわれています。 寝ている間に掛けふとんがずれて落ちてしまい、寒さで目が覚めてしまったという経験がある方も多いのではないでしょうか。 重いふとんを使用することで、ふとんのずれを軽減し、朝まで快適にぐっすり眠れる日が増えるかもしれません。
安心感を得られる重い掛けふとんを使用することで、リラックス効果や安心感を得られるという方も多くいます。 ふとんの重さにより、ギュッと抱きしめられているような適度な圧迫感がもたらされるためです。
これにより、「幸せホルモン」と呼ばれるオキシトシンの分泌につながることもあるといわれています。 オキシトシンは、ストレスを緩和し、不安や緊張を和らげてくれるホルモンです。
どのようなふとんが合うかは人によりますが、すっきりと眠ることができていない方や、強いストレスを感じている方は、重い掛けふとんを試してみるのもよいのではないでしょうか。
発達障害やうつ病からくる不眠に効果がある場合も発達障害の方や、うつ病などの精神疾患がある方が寝つきの悪さや不眠症に悩んでいるという場合、重いふとんを使用することで改善がみられる可能性があります。
発達障害の方の抱える不眠症は、感覚の過敏さやこだわりの強さから自分自身をうまくコントロールできないことによって生まれる、さまざまな不安が原因となっているケースが少なくありません。 また、うつ病などの精神疾患を抱える方も、不安感から不眠症を引き起こすことが多くあります。
そのような場合に、重いふとんを使用して不安感を軽減することで、不眠症や寝つきの悪さの改善に役立つかもしれません。
実際に、ADHD・うつ病・不安症の方を対象にした実験で、重い掛けふとんの方が軽い掛けふとんよりも不眠が改善されたという結果が出たケースもあります。 重いふとんを使用することで必ず不眠症が解消されるというわけではありませんが、不安感から不眠に悩まされている方は、対策の1つとして取り入れてみてはいかがでしょうか。
重い掛けふとんを使用する4つのデメリット
重い掛けふとんには、保温性の高さや安心感をもたらす効果などさまざまなメリットがありますが、一方でデメリットも存在します。 デメリットを把握して、ふとん選びの失敗を未然に防ぎましょう。
夏は蒸れやすい重い掛けふとんは、夏に使用すると蒸れやすく、暑いです。
メリットでもご紹介した通り、重い掛けふとんは保温性が高いため、寒さの厳しい冬は活躍しますが、夏はどうしても暑く感じてしまいます。
また、夏場に重いふとんを使用すると、必要以上に汗をかいてふとんの中が蒸れてしまい、寝ている間の不快感が増してしまうことも考えられます。
そのため、夏は通気性のよい軽い掛けふとんを使用するなど、季節で使い分けるとよいでしょう。
寝返りが打ちにくい重い掛けふとんは、寝返りが打ちにくくなる場合もあります。 寝返りは、睡眠中の身体をほぐし、快適な睡眠を得るために人間が行う、大切な運動です。
ふとんが重すぎるせいで寝返りが打てないと、かえって睡眠の質が落ちてしまうかもしれません。 また、身体の一部に負担が集中して血行不良になり、むくみや腰痛などを引き起こしてしまう可能性もあります
誰にでも重いふとんが合うというわけではないので、自分の体質や睡眠のスタイルに合った重さのふとんを使用するようにしましょう。
幼児や小さい子どもがいる家庭は使用が難しい幼児や小さい子どもがいる家庭も要注意です。
米国小児科学会では、睡眠時に掛けふとんをかけることで、乳幼児突然死症候群や睡眠中の窒息リスクを大幅に上昇させることを発表しています。 実際にカナダでは、重い掛けふとんによる呼吸困難で子どもが死亡する事件も起きています。
窒息等の事故を防ぐために、幼児や小さい子どもには重い掛けふとんの使用は避けるべきといえます。
洗濯ができない場合がある重い掛けふとんは軽いふとんと比べて、ご自宅で洗濯ができないものが多い傾向にあります。
一般的な家庭用の洗濯機は、4kg〜12kgくらいの容量が平均的です。 ふとんが洗濯機の容量よりも重い場合は洗濯機で洗うことはできませんが、浴槽にふとんを入れて優しく押し洗いする方法であれば洗濯できるでしょう。 しかし、ふとんはただでさえぬれると重みが増すので、もともと重いふとんの洗濯はかなり重労働です。
ご自宅で洗濯ができないふとんは、クリーニング専門店に依頼する必要があります。 専門のクリーニング店であれば、ダニやカビを適切に除去したり、においの原因を取り除いたりすることが可能です。 プロの手により、ふとん本来の機能を発揮できる状態にしてくれるため、自宅でお手入れするよりも、ふとんを長持ちさせる効果もあります。
「おうち de まるはち」では、自宅で洗うのが難しいふとんも、専用の工場で1枚1枚丁寧にクリーニングします。
ふとんを熟知したスタッフが自宅までふとんを回収しに伺うので、わざわざ重いふとんを運ぶ手間も省けます。
ふとんのお手入れにお悩みの方は、ぜひ「おうち de まるはち」へお気軽にご相談ください。
重い掛けふとんと軽い掛けふとんの違い
重い掛けふとんのメリットとデメリットが把握できたところで、軽い掛けふとんとの違いもあわせて確認しておきましょう。
密着感重い掛けふとん(4kg以上の重さのふとん)と軽い掛けふとん(2〜3kg程度の重さのふとん)では、ふとんと身体との密着感が異なります。
ある程度の圧迫感を心地よいと感じる方は、身体に対する密着度が高い、重い掛けふとんが向いているでしょう。
逆に圧迫感が苦手で、呼吸のしづらさを感じる方やなかなか寝付けなくなってしまうという方は、軽い掛けふとんをおススメします。
寝返りの打ちやすさ重い掛けふとんよりも軽い掛けふとんのほうが、寝返りは打ちやすいです。
単純に重さが軽く、ふとんの中で動きやすくなるためです。
寝返りは、多すぎても少なすぎても睡眠の質の低下につながります。
快適な睡眠時間を得るために、自分に合った重さの掛けふとんを選びましょう。 眠りが浅いという方は今よりも重いふとんを、寝起きに身体が凝り固まっていると感じる方は軽いふとんを選ぶとよいでしょう。
持ち運びやお手入れのしやすさ軽い掛けふとんのほうが、持ち運びやお手入れは楽です。
軽ければ軽いほど、押入れへの出し入れやベッドメイクも容易になります。 また、洗濯時の持ち運びや、外で天日干しなどをする際の負担も軽減できます。
重い掛けふとんを選ぶ際のポイント重い掛けふとんを使用するにあたって、次のポイントを押さえておくと安心です。
●自分の体重に合った重さの掛けふとんを選ぶ ●重い掛けふとんをレンタルで使用してみる ●掛けふとんのお手入れをしやすさで選ぶ
それぞれ確認していきましょう。
自分の体重に合った重さの掛けふとんを選ぶ重い掛けふとんを選ぶ際に最も重視すべき点は、自分に合ったふとんの重さを把握することです。
重すぎると、身体に悪影響を及ぼす可能性があるため、購入前に適正な掛けふとんの重さを知っておくことが大切です。
目安としては、自分の体重の10%前後の重さの掛けふとんが適切であるとされています。 例えば、60kgの体重の方であれば、6kg程度が適正な重さとなります。
しかし、この重さはあくまでも目安の重さです。 体重60kgの方でももっと軽い掛けふとんが好みの方もいるため、実際に試して心地よいと感じるものを選ぶのがベストといえるでしょう。
重い掛けふとんをレンタルで使用してみる購入する前に、ふとんのレンタルサービスを試してみるのもよいでしょう。
自分の体重に適した重さの掛けふとんの目安が分かっても、実際に使ってみないことには、本当にそのふとんで快適に眠れるかどうかわかりません 特にネットで購入するとなると実物を見られないため、不安は大きくなるでしょう。
適正な重さの掛けふとんであっても、人によっては合わない可能性もあります。 レンタルサービスを活用し、実際に自分の体に合うかどうかを試してから購入を検討すると安心です。
お手入れのしやすさで選ぶ掛けふとんを清潔に保つためにも、お手入れは重要です。 寝ている間にかいた汗などからダニやカビが発生すると、アレルギーやかゆみ等、体調不良の原因にも なります。
洗えないふとんの場合、ふとんカバーを使用して定期的に洗濯することで、清潔さを保てます。
コットン素材よりもポリエステル素材のほうが速乾性があって耐久性も高いため、お手入れのしやすさを重視する方にはおススメです。 また、ポリエステル素材は軽さもあり、持ち運びも便利であるため、押入れへの出し入れや干す際に楽に行える点もメリットの1つでしょう
まとめ今回は、重い掛けふとんのメリット・デメリットから選ぶ際のポイントまで解説しました。 重い掛けふとんは、適度な圧迫感を与えて睡眠ホルモンの分泌を促進させ、睡眠の質を上げてくれます。 一方で、人によってはその圧迫感によりかえって睡眠の質を落としてしまう場合があるのも事実です。
良質な睡眠をとるためには、自分に合った重さの掛けふとんを選ぶことが重要です。 重いふとんに興味がある方は、購入前にレンタルで試すか、寝具のお店で実際に体感してから決めるのをおススメします。
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