枕の洗濯が必要な理由とは
毎晩使う枕は見た目はキレイでも、実は非常に汚れています。 枕は寝ている間、常に頭や顔に接しています。
人は一晩にコップ約1杯分の汗をかくといわれていますが、もちろんその汗は頭皮や顔からも…。
身体から出る汗は、パジャマや下着に吸収されることもありますが、頭皮や顔からの汗はそのまま枕が吸収しています。
そのため寝具の中で、最も人の汗やアカ・フケが付着しやすいのが枕だともいえるでしょう。
「汗や皮脂はカバーが吸収してくれるからカバーを洗っていれば大丈夫だろう」と考えている方が多いかと思いますが、カバーから徐々に枕の内部まで染み込んでいきます。
汚れたまま放っておくと、皮脂やフケ・アカをエサにするダニや雑菌が増殖して、頭皮や肌トラブルに発展することも。
また、特に問題になるのはダニです。
ダニが原因でアレルギーを発症することもあります。
不衛生な枕を使用していると、健康に重大な影響を及ぼす可能性があります。
また、汚れはにおいの原因にもなります。
1年中毎日使用する枕こそ、定期的な洗濯が必要なのです。
どのくらいの頻度で洗うのが適切か?
一般的に枕は半年〜1年くらいの頻度で洗うことをおススメします。
日常的には週に1回程度の頻度で枕カバーを洗濯するメンテナンスでOKですが、枕本体も丸洗いすることで汗や皮脂、中に潜むダニなどを除去できます。
しかしせっかく洗っても、中までしっかり乾かせていないと、カビや雑菌が繁殖する原因に。
どうしても分厚い枕を乾かすには時間が必要です。
洗う場合は日差しの長い天気のよい日を選びましょう。
また、使用されている素材によっては洗いすぎてしまうと寿命が縮んでしまう恐れもあります。
洗濯表示を確認したり、メーカーに問い合わせをしたりして素材に合わせて適切な頻度を知っておくことも大切です。
洗濯表示を確認しよう
枕を洗濯する前に枕についているタグをみて、洗濯表示をきちんと確認することが重要なポイントです。
洗濯が可能な場合
枕には衣類と同様に洗濯表示タグがついています。
そのうち、枕の洗濯時に確認するのは「家庭洗濯(洗濯桶マーク)」です。
枕の洗濯可否は洗濯表示タグを見るのが確実ですが、洗えるかどうかは素材によって異なります。
一般的に 洗える素材は、「ポリエステルわた」「パイプ」「ビーズ」「羽根」などになります。
洗濯が不可の場合
タグに洗濯桶マークに✖がついているものは家庭での洗濯は出来ません。
代表的な素材として「そばがら」「低反発ウレタン」「洗えないポリエステル綿」「ダウン」「ラテックス」などが使われている枕は基本的に洗濯できません。
天然素材として人気のそばがらは、乾きにくいため、洗濯するとカビや雑菌が繁殖しやすくなり、反発枕に使用されていることの多いウレタンは、洗うと劣化してしまい、使えなくなることがあります。
水分を含むと、少しの力で裂けるほどもろくなってしまいます。
ラテックスもウレタンと同様で、水に濡れて乾かす過程でボロボロになってしまいます。
ダウンも基本的に家で洗えません。
洗い方を間違えると、中の羽毛が壊れたり、側生地が破れたりする恐れがあります。
洗いたい場合はクリーニング業者に相談した方がよいでしょう。
自宅で洗濯する際のポイントとは?
洗濯表示を確認し、洗濯が可能な枕を自宅で洗濯する際には洗濯機を使用する場合と手洗いの場合があります。
それぞれポイントをおさえておきましょう。
【洗濯機】を使用するとき
枕を洗濯機で洗う際に用意するものは、洗濯ネットと中性洗剤の2つです。
粉末よりも液体の方が粉が残る心配などもないのでおススメです。
また、洗濯機には縦型とドラム式がありますが、基本的な洗い方は同じです。
① 枕カバーから取り外して枕本体の状態を確認しましょう。
髪の毛やホコリなどの汚れが付着していたら取り除きます。
また、洗濯時に枕の中身が飛び出てしまわないようにファスナーが開いていたらしっかりと閉めます。
②枕を洗濯ネットに入れます。枕の型崩れや傷みにつながるため、必ず洗濯ネットを使用しましょう。
洗濯ネットは小さすぎず大きすぎず、枕に合うサイズを選ぶことが大切です。
③ 枕を洗濯機で洗う場合は、「手洗いコース」や「弱洗いコース」「ドライコース」など負担の少ないコースを選択します。
④ 脱水が完了した後は、枕の素材が偏っている場合があります。
そのままの状態で干すと変形したり、厚みがあると乾燥時にムラができたりするため、軽く叩いて形全体を均一に整えましょう。
【手洗い】をするとき
枕の洗濯表示が「手洗いのみ可能」だった場合は、洗濯機を使用せず手洗いを行います。
また、洗濯機の使用が心配な時も手洗いを選ぶと安心です。
用意するものは、洗面器やたらい、中性洗剤、バスタオルの3点です。
①洗濯機を使用する際と同様に、まずは枕カバーを取り外して髪の毛やホコリを取り除きます。
②ぬるま湯か水を洗面器やたらいにため、中性洗剤を溶かします。
枕が大きい場合やサイズの合う洗面器やたらいがない場合は浴槽で洗うのもおススメです。
③枕全体をしっかり溶液に沈め、端から揉み洗いしていきます。
強い力で洗うと枕を傷めてしまう恐れがあるため、優しく揉み解しながら丁寧に行うことを意識しましょう。
④洗い終わったら流水で洗剤を洗い流します。
様子を見ながら5回ほど水を入れ替え、しっかりとすすぎましょう。
揉み洗いした際に泡が出なくなったら完了のサインです。
⑤すすぎが終わったら、脱水作業です。
両手で押し出すように水切りを行い、バスタオルで残った水分を拭き取りましょう。
バスタオルがあると、洗ったあとに枕から余分な水分を取り除けるので、乾くまでの時間を短縮できます。
終わったら、洗濯機のときと同様に枕を均一に整えます。
【素材別】メンテナンスの時の注意点
ポリエステルのわた
一般的には洗濯機や手洗いで洗える商品が多いのですが、特に洗濯機で洗ったあとは「わた」が偏りやすいので注意が必要です。
乾燥させる前にしっかりほぐしたり、軽く叩いてきちんと形を整えることがポイントです。
ポリエチレン(パイプ)
洗濯機を使ってパイプ枕を洗濯する場合は、必ず網目の細かい洗濯ネットに入れましょう。
洗濯ネットに入れずに洗濯し、万が一枕の生地が破れて中身が飛び出してしまうと、洗濯機の故障につながる可能性もあるので気をつけましょう。
また、パイプを取り出して枕の側生地と分けられるタイプのものでしたら、別々に干すことをおススメします。
干す前にパイプ素材をタオルで拭いたり、軽く振ったりして、パイプの空洞部分に残っている水分を取り除きましょう。
パイプに水分が残ったままにしてしまうと、臭いや雑菌が発生することもあるのできちんと確認しましょう。
ビーズ
一般的に細かいビーズは水分を多く吸収して乾きにくいので、水洗いには不向きとされていますが、中が空洞になっていて、弾力性や耐久性に優れたコルマビーズは水洗いが可能です。
洗剤を使用する場合はビーズを傷めない蛍光増白剤などが入っていないものを使用しましょう。
パイプ素材と同様に中の水分を完全に乾かすことが大切です。
洗濯した後の枕の干し方
枕は中身までしっかりと乾かすことが重要です。
枕用のハンガーや枕用のネットなどもあるので1つ持っておくと便利です。
天日干しが適している代表的な素材
・ポリエステルわた
・ポリエチレンパイプ
・コルマビーズ
・そばがら
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上記の素材は、天日干しが適しています。
ただメーカーによって仕様が違う場合もありますので、干す際は事前に洗濯表示や取扱説明書を確認してください。
特に、そばがらは水洗いができないので、頻繁に天日干しして乾燥させるとよいでしょう。
また、天日干しをする際は湿度が40%以下のよく晴れた10〜14時頃がおススメです。
夏は2時間程度、冬は3〜4時間程度を目安とし、時間内に両面を干すようにします。
取り込む際は枕に付着したダニの死骸やホコリ、花粉などを取り除きましょう。
叩くと飛散してしまい吸い込むリスクがあるので、掃除機で吸うことがポイントです。
陰干しが適している代表的な素材
・ウレタン ・ラテックス
・羽毛(羽根)
・高反発ファイバー
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上記の素材は陰干しが向いています。
陰干しは熱に弱い素材の枕でも、劣化を気にせずに干せることがメリットです。
また天日干し同様、除湿やカビとダニの発生を抑える効果があります。
こちらも天日干し同様にメーカーによって仕様が違う場合もありますので、干す際は事前に洗濯表示や取扱説明書を確認することが大切です。
陰干しは屋外でもできますが、花粉やホコリなどの汚れが付着しないメリットがあるため、外気に触れにくい室内がおススメです。
室内で干すときは窓を開けて、風通しをよくしましょう。
さらに扇風機やサーキュレーターなどを併用することでより効率的に乾かすことができます。
湿度が高い時期なら、除湿機やエアコンの除湿機能などを使うのも有効です。
陰干しも天日干しと同様に湿度が40%以下の晴れた日が適しています。
室内なら日陰に干すことができれば時間は特に気にすることはないのですが、屋外に干す場合は、直射日光が強い10〜14時頃を避けた時間帯がおススメです。
時間は夏は3〜4時間程度、冬は5〜6時間程度で両面を干すのが目安です。
干し終わり洗濯する前や乾かす前よりも軽く感じられたら取り込むサインです。
確認できたら早めに取り込みましょう。
洗濯不可の枕のお手入れは?
そばがらやウレタン、ラテックスなど、洗えない枕もありますが、何もせず放置しておくとダニや雑菌が増えて不衛生です。
どのようにお手入れすればよいかご紹介します。
このお手入れ方法は、洗える枕でも日常的に行うと清潔に長持ちさせられます。
天日干し又は陰干しをする
定期的に外又は室内で干しましょう。 干すことで、中にこもっている水分を飛ばすことができます。
清潔に保つためにも、湿度の低い天気のよい日は天日干し又は陰干しをしましょう。
枕を干す理想的な頻度として天日干しは週に1回程度ですが、陰干しは特に制限はないので条件が合う日は都度干してもよいかもしれません。
使っている枕の素材を確認しながら、定期的に干しましょう。
ふとん用のクリーナーを使う
ふとんクリーナーを枕に使う方法も有効です。
ふとんクリーナーの中には、UVランプ機能が搭載されているものもあります。
こまめに使えば、ダニや雑菌の発生を抑えられます。
UVランプ機能がなくても、定期的なふとんクリーナーの使用は効果的です。
枕についているダニの死骸やフン・フケ・アカが除去できます。
天日干しも合わせて行う場合は、天日干しを行った後にふとんクリーナーを利用することをおススメします。
枕カバーをこまめに洗う
枕カバーはこまめに洗いましょう。
枕カバーは直接枕に汚れが付着するのを防いでくれます。
汚れていないからとそのまま使用していると、枕カバーについた汗やフケ・アカが枕本体にまで染み込んでしまいます。
一見キレイに見えていても、週に1回くらいの頻度で枕カバーは洗うように習慣づけてください。
羽根まくらの洗濯なら「おうちdeまるはち」にお任せください
洗えない素材のものでも、専門の業者へ頼めばクリーニングしてくれることがあります。
どのような素材ならクリーニング可能か、ホームページや電話で問い合わせをしてみましょう。
例えばご自宅では洗うのが難しい「羽根まくら」。
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まとめ
毎日使っている枕。
心地よい睡眠には欠かせないアイテムです。
洗濯方法は大切な枕の寿命を左右します。
洗濯表示タグをチェックし、洗濯可否や適した洗濯方法を確認した上で枕をメンテナンスしましょう。
また、洗濯後の干し方も枕によって適した方法は異なります。
使用している枕の素材や注意点などを念頭において適切な方法で枕をお手入れし、キレイな状態で長持ちさせて快適な眠りを継続させましょう。
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