ふとんの部屋干しで得られる効果
ふとんは定期的に天日干しをするとよいといわれていますが、実は部屋干しでも十分な効果が期待できるということもわかっています。
ふとんの部屋干しで得られる効果を1つずつ確認していきましょう。
湿気を飛ばせる
人間は眠っている間、ひと晩でコップ1杯分の汗をかいており、その汗はパジャマやふとんが吸収しています。
パジャマはこまめに洗濯できますが、ふとんはそうもいかないため、どうすればよいのか悩まれている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
日光に当てなくても、部屋干しするだけでふとんが吸収した湿気を飛ばすことが可能です。
ふとんが湿ったままの状態で畳んでしまうとカビやダニが発生する原因にもなるため、それを防ぐためにもこまめに部屋干しをするのがおススメです。
においを落とせる
シーツやカバーを定期的に洗濯していてもにおいが気になる場合は、ふとん自体が原因の可能性があります。
ふとんに汗や皮脂汚れなどが染み込んで雑菌が繁殖し、においを発していることが考えられます。
そういったにおいを落とすためにも、ふとんの部屋干しは効果的です。
また、カビのにおいが気になるときも、部屋干しを試してみましょう。
カビの原因となる湿気も取り除けるため、においの蓄積を防ぐ効果が期待できます。
ふとんが軽くなる
部屋干しをすることで湿気が取り除かれると、ふとんが軽くなります。
天日干しをするとふかふかのふとんに仕上がるイメージがあると思いますが、部屋干しでもそれに近い状態にすることが可能です。
特に、窓越しに太陽の光が当たるようにして干せば、殺菌効果も期待できておススメです。
ふんわりと膨らんだふとんだと寝心地がよくなるため、睡眠の質も向上するかもしれません。
ダニの増殖を抑制する
風通しの良い場所でふとんを干すと、ダニの繁殖を防ぐことができます。
ダニがふとんに繁殖するのは、ふとんがダニにとって好ましい繁殖環境であるからです。
ダニにとって好ましい条件である「高温」「多湿」「食べ物」が揃うと、ふとんにダニが繁殖しやすくなります。
ダニは目に見えないため、「私の周りにはいないだろう」と考えがちです。 しかし、近年、ダニの増殖が急速に進みアレルギーを持つ人が増えています。ふとんをそのままにしておくと、1枚のふとんに40,000匹以上のダニが増えることがあります。
ふとんはしっかりと干して、高温で多湿な環境を作らないようにしましょう。
ただし、ダニの繁殖を防ぐためには、ふとんを干すだけでは不十分です。干した後は掃除機をかけることをおススメします。
ダニの死骸もしっかりと吸い取るために、掃除機を丁寧にかけることが重要 です。
天日干しとの違いは?
ふとんを部屋干しする場合と天日干しする場合では、具体的にどのような違いがあるのか気になる方もいらっしゃると思います。
まず、ふとんを干すことで得られる効果の1つである「湿気を飛ばして乾燥させる」という点では、部屋干しでも天日干しでも効果は変わりません。
もちろん天日干しのほうが乾燥スピードは速くなりますが、それだけの違いです。
違いがあるとすれば、天日干しで得られる紫外線による殺菌効果が挙げられます。
ただし、これについてはふとん乾燥機を使えば同じ効果が期待できるため、天日干しができなくても心配する必要はありません。
ふとんを部屋干しするメリット
ふとんの部屋干しには、天日干しにはないメリットがあります。
天日干しができる環境であっても部屋干しを選択したほうがよい場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
天候や花粉の影響を受けずに済む
部屋干しのメリットといえば、外の影響を受けずに済むことです。
雨が降っていたり湿度が高かったりする日は天日干しに向いていないため「ふとんを干したい」と思ったタイミングで干せないこともあります。
途中で雨が降ってくる可能性もあり、出かける予定がある日は避けようとする方も多いと思います。
部屋干しならそのような心配はなく、タイミングを選ばずふとんを干せることがメリットです。
また、時期によっては外にふとんを干すと花粉が付着することもあります。
花粉症持ちの家族がいる場合はふとんが原因で症状が出てしまう恐れがあるため、花粉の影響を受けない部屋干しのほうが安心です。
ふとんを傷める心配がない
ふとんの素材によっては、紫外線に長時間当てると劣化するスピードが速くなってしまいます。
特に羽毛ふとんは紫外線の影響を受けやすく、注意しないとパサパサになって暖かい空気を含めなくなる恐れがあります。
保温性を失い、ふくらみが減ってしまったふとんは買い替えが必要になってしまうため、注意が必要です。
その点、部屋干しならふとんが紫外線によって傷む心配はありません。
大切なふとんを干したいときは、まず素材を確認することをおススメします。
楽に干せる
部屋干しだと大きくてかさばるふとんを持って移動する距離が短く、楽に済ませられます。
ベランダや庭に干す場合はそこまでふとんを運び、手すりや竿にかけるためにそれなりの労力が必要になります。
力の弱い方にとっては重労働であり、ふとんを干す行為が「大変なこと」になりがちです。
ふとんの部屋干しはなるべくこまめに行ったほうがよいため「干したい」と思ったときに楽に干せるというメリットは大きいのではないでしょうか。
ふとんを部屋干しするアイデア3選
ふとんを部屋干しする方法としておススメのアイデア3選をご紹介します。
家の広さや寝室の環境を考えたうえで、自分にあった方法を探してみましょう。
室内用の物干し竿に掛けて干す
ふとんを部屋干しする際、床に敷いたまま風や日光を当てるのは間違った方法です。
ふとんの湿気を飛ばすためには全面を床から離して風通しをよくする必要があるため、室内干し用の物干し竿にかけて干しましょう。
使わないときはコンパクトに折りたためるものが多く、思い立ったときに手軽に使えるのもメリットです。
干せるふとんの枚数によって、シングルバータイプやダブルバータイプなどさまざまなものがあります。
また、ふとんを頻繁に干す場合は床と天井に棒を突っ張らせて固定するタイプもあるため、毎回出し入れする手間を省きたい方はチェックしておきましょう。
すのこベッドを活用する
通気性をよくしてカビを予防するために、すのこベッドを敷きふとんの下に敷いて寝ている方もいらっしゃると思います。
折りたためて自立できるタイプのすのこベッドなら、立てた状態でその上にふとんを乗せて干すことが可能です。
もともとふとんを敷いていたスペースを使って干せるため干し場所に困ることはなく、ふとんを上げるついでに気軽に干せるというメリットもあります。
すのこには桐やヒノキのような通気性・調湿性に優れた木材が使われていることが多いため、ふとんの部屋干しにピッタリです。
ただし、すのこ自体にカビが生えてしまう恐れもあるため、防カビ加工が施されているものを選ぶ又は敷きっぱなしにしないで定期的に接地しているすのこの面とふとんを離す作業をすると安心です。
ふとん乾燥機を使う
ふとんを干すスペースを確保できない場合は、ふとん乾燥機を使う方法もおススメです。
ふとん乾燥機にはふとんの湿気を飛ばすだけでなく、雑菌の繁殖を抑えたり嫌なにおいを防いだりする効果もあります。
天日干しや部屋干しだと温度が低くてダニを死滅させることが難しいですが、ふとん乾燥機ならダニを退治できます。
さらにふとん乾燥機を使った後は、ふとん専用の掃除機でダニの死骸を除去すればより効果的です。
枕にも使えるため、枕の湿気やダニが気になる方は使ってみましょう。
最近はタイマー機能やイオン機能などが搭載されたふとん乾燥機も登場しており、より便利に活用できます。
ふとんを部屋干しする際のポイント
ふとんを部屋干しする際には、いくつか押さえておきたいポイントがあります。
部屋干しの効果をより高めるために、チェックしておきましょう。
室内の風通しをよくする
部屋干しでより効果的にふとんを乾燥させるためには、室内の風通しをよくすることが大切です。
できれば2カ所以上の窓を開けて、空気の入り口と出口を作ってあげると除湿効果が高まります。
ただし、雨の日は窓を開けると外の湿気が入ってきてしまうため、注意が必要です。
また、花粉が多い時期も窓を開けずに部屋干しをしたほうが安心です。
その場合はエアコンのドライ機能を利用したり扇風機やサーキュレーターをつけたりして、室内の空気を動かしてあげましょう。
除湿器を使って部屋の湿度を下げる方法も効果的です。
臭い対策に消臭スプレーを使用
ふとんに気になる匂いがある場合は、消臭スプレーを使用しましょう。
汗やよだれなどの不快な匂いが軽減されます。
また、カバー類は定期的に洗濯してください。
ふとんを干す場所がない場合は、コインランドリーを利用する方法もあります。
湿気による匂いは大抵この方法で取り除けます。
もしタバコなど別の匂いがする場合は、専用の消臭スプレーを使用しましょう。
特にタバコを家の中で吸っている場合、ふとんの近くで吸っていなくても匂いがつく可能性があります。
他に長く匂いが残りやすいものとして、ペットの尿の匂いがあります。
ペットの尿がついたふとんを干す場合は、消臭スプレーの他に重曹水を使用すると効果的です。
どうしても匂いが取れない場合は、ふとんを丸洗いするなどの対処が必要です。
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干す時間は季節によって調整する
ふとんの干し方には屋外と室内で適切な時間があります。
室内では3~5時間、屋外では2~3時間が望ましいです。
特に夏は3時間、冬や雨の日は5時間程度が適しています。
出かける際はふとんを朝干して、帰宅時に取り込むのが良いでしょう。
素材によっても干す頻度が異なり、特に羽毛は湿気が原因で雑菌が繁殖して、匂いが発生することがあるため、注意が必要です。
湿気を効率よく取り除くには、エアコンのドライモードや扇風機の使用が効果的です。
梅雨や雨の日など外にふとんが干せない場合は、活用することをおススメします。
ふとんを叩かない
部屋干しする際の注意点として、ふとんを叩かないようにしましょう。
ふとんを叩いてホコリを落とそうとする方もいらっしゃいますが、叩くとホコリが舞い散ったり、ふとんを傷めたりしてしまう原因になります。
また、ふとんに付着しているダニの死骸が細かく砕かれ、寝ている間に吸い込んでしまう可能性が高くなります。
叩いてもふとんの中にある汚れまで落とすことはできないため、あまり高い効果は期待できません。
ホコリやダニの死骸を取り除きたいときは、ふとんの表面を優しくなでるように触りましょう。
それだけでも、ふとん表面のホコリを落とす効果は十分にあります。
干した後は掃除機で汚れを取り除く
部屋干しの後は、ふとん用の掃除機を使ってホコリやダニの死骸を取り除きましょう。
部屋干しをすることでふとんの湿気を飛ばしてダニが発生しにくい環境を作り出すことは可能です。
しかし、すでに発生しているダニを部屋干しだけで取り除くことはできません。
ホコリやダニをできるだけ減らせるよう、ふとんの表と裏にゆっくりと掃除機をかけましょう。
ふとんの端から順にかけていき、何度も往復させると効果的です。
ふとん掃除専用のノズルも販売されているため、普通の掃除機に取り付けて使う方法もおススメです。
まとめ
ふとんの部屋干しで得られる効果や天日干しにはないメリットとともに、部屋干しする際のアイデアやポイントをご紹介しました。
部屋干しすることでふとんの湿気を飛ばしてダニやカビが発生しにくい状態にすることが可能です。
室内の風通しをよくしたり、干した後に掃除機をかけたりすることでより効果を高められるため、事前に部屋干しする際の準備を整えておきましょう。
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