ふとん打ち直しの値段にはバラツキがある!?その理由と業者を選ぶポイント
使っていたふとんを新品同様にリフォームできる「ふとんの打ち直し」。 ふとんの打ち直しにかかる値段は1万円台のものから、10万円以上するものまでさまざま。
なぜここまで、値段に差があるのでしょうか?
実はふとんの打ち直しといっても、ふとんに使われている素材や側生地の種類・洗浄方法などサービス内容に違いが…。 そのため、ふとんの打ち直しにかかる値段にバラツキが生じています。
ここではふとん打ち直しの値段や、業者を選ぶポイントについて詳しくご紹介します。
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ふとん打ち直しにかかる値段にはバラツキがある
ふとんの打ち直しにかかる値段は、1万円台~10万円を超えるものまでさまざまです。 なぜ、ここまで大きなバラツキがあるのでしょうか?
その理由について詳しくみていきましょう。
ふとんの素材による違い「ふとん」といっても使われている素材は、綿や羽毛・ポリエステルなどたくさんの種類があります。 その素材により、打ち直しの工程が異なります。
実際に「綿ふとん」と「羽毛ふとん」の打ち直し工程を比べてみましょう。
綿ふとんは、まず側生地から中綿を取り出し、開綿機で綿をほぐします。 綿を薄く均一に引き、乾燥殺菌が施され、適切な大きさにカット・折りたたまれます。 この綿を新しい側生地に入れ、仕立てれば打ち直しは完了です。
羽毛ふとんの打ち直し工程は工場やお店によって異なりますが、基本的な工程についてみていきましょう。 まず、側生地から羽毛を取り出します。 ゴミを取り除き、洗浄をしてから乾燥。 キレイになった羽毛を新しい側生地で仕上げます。
どちらの工程も側生地から中綿を取り出してキレイにし、新しい側生地で仕立て直す一連の流れは同じです。 しかしその間の洗浄や殺菌工程など、細かい部分に違いがあります。
このように工程に差があるため、素材により値段も変わります。
洗浄方法の違いどのような洗浄方法を行うかによっても値段は異なります。
たとえば羽毛ふとんの打ち直しを行うとき、打ち直し工程は次の3種類に分けられます。
プレミアムダウンウォッシュ仕上げとダウンウォッシュ仕上げの大きな違いは、羽毛を側生地から取り出して洗うのか、取り出す前に洗うのかどうかです。
プレミアムダウンウォッシュ仕上げの場合、側生地から羽毛を取り出した後に専用洗浄機で水洗いします。 そのため、羽毛一つひとつについている細かな汚れもしっかり落とすことができ、よりふっくらと仕上がります。
また3つ目の方法である「ふとん生地交換仕上げ」では、羽毛の洗浄は行われません。 羽毛ふとんを解体し、新しい側生地で仕立て直しをするだけになります。 そのため、羽毛についた汚れや臭いは残ったままです。
同じ羽毛ふとんの打ち直しでも、このように工程・洗浄方法が異なります。 一般的に値段はプレミアムダウンウォッシュ仕上げが最も高く、ふとん生地交換仕上げの方が安くなります。
側生地の素材の違い側生地にどのような素材が使われているかによっても、値段は変わります。 側生地は、寝心地に直結してくる大事な要素。 この側生地の肌触りにこだわりたい方も多いでしょう。
多くの側生地は、綿とポリエステルを混合したものが使われています。 しかしそれぞれ何%ずつ使われているかにより、肌触りや値段に違いが生じてきます。
綿100%の生地は吸湿性が高く蒸れにくく、寝汗もしっかり吸収してくれるため、とても快適です。 この側生地は、高品質な羽毛ふとんによく使われています。
ただし綿100%の生地にもさまざまな種類があります。 糸の長さや細さ・織り方によって、生地の風合いや肌触りに違いが。
繊維の細さに注目すると、40番手はよくある綿生地の肌触り、60番手はよい肌触り、80番手以上になると光沢やしなやかな質感がより際立ちます。 そのため40番手のものより、80番手の綿を使用している生地の方が高価です。
また織り方にも「平織(バティスト)」「綾織(ツイル)」「朱子織(サテン)」など、さまざまな方法があります。 平織はしっかりした生地に仕上がりますが、少し肌触りは硬め。 朱子織は肌触りがより滑らかで、シワができにくく光沢感があります。
綿100%といっても、品質や仕上げ方で値段にはバラツキがあります。 どのような種類の綿や織り方をしているのか、確認しておくとよいでしょう。
また綿70%・ポリエステル30%の生地を採用している羽毛ふとんもよく売られています。 吸湿性も悪くなく、バランスのとれた側生地です。
ポリエステルが含まれている分、値段は綿100%のものより安価。
ほかにも綿65%・ポリエステル35%の生地や、綿15%・ポリエステル85%の生地などさまざまです。 値段だけでなく、肌触りもポリエステルがどの程度含まれているかによって大きく変わります。
ふとんの打ち直しをするメリット
決して安いとはいえない「ふとんの打ち直し」。 では、ふとんの打ち直しをするメリットは何でしょうか?
ここでは3つのメリットについて、詳しくご紹介します。
買い替えより安い場合があるふとんを打ち直した方が、買い替えるよりも安くなる場合があります。
特に羽毛ふとんは、近年高騰傾向にあります。 そのため現在使っている羽毛ふとんと同品質なものに買い換えようとすると、思いのほか高い出費になったり、同じ予算ではグレードの低いものしか購入できなかったりすることも。
ふとんの打ち直しなら、現在使われている羽毛を再利用できます。 サイズや打ち直し方法にもよりますが、ふとんのグレードを下げることなく、買い替えるより低コストで新品同様の羽毛ふとんを仕立てられます。
サイズ変更・ボリューム調整も可能使っているうちに、サイズの変更やボリューム調整をしたいと考える方もいるでしょう。 結婚や出産、お子様の成長など、ライフステージに合わせて使うふとんのサイズも変わります。 また、もっとボリュームを増やしたいと感じている方もいるのではないでしょうか?
ふとんの打ち直しをするときに、サイズ変更やボリューム調整が可能です。 適切なサイズのものへ買い換える方法もありますが、こまやかな微調整にも対応してくれることが多いため、自分にピッタリなふとんに仕立て直せます。
思い入れのある大切なふとんを長く使える長年使っているふとんに、思い入れがある方もいると思います。
買い替えでは手に入れられない大切な「想い」も、ふとんの打ち直しなら引き継ぐことができます。
ふとんの打ち直しをするデメリット
ふとんの打ち直しには多くのメリットがありますが、デメリットもあります。 どのようなデメリットがあるのかみていきましょう。
側生地の再利用ができないふとんの打ち直しでは、側生地を破いて中綿を取り出す工程があります。 そのため、使っていた側生地を再利用できません。
側生地に思い入れがあり、気に入っている方は注意が必要になります。
羽毛ふとんの打ち直しにかかる料金相場
羽毛ふとんのリフォーム料金の相場は、シングルサイズで30,000円から70,000円ほどです。 この価格の幅広さは、以下の3つの観点でグレードが異なるためです。
1.継ぎ足す羽毛の量や質 2.生地の質 3.キルトの加工方法
羽毛ふとんをリフォームする際には、ふんわり感を出すために羽毛を追加します。 この追加する量と羽毛の質によって価格が変動します。 また、生地の質も重要です。 高品質な長繊維綿を使うと価格が高くなりますが、短繊維綿を使うと価格をおさえることができます。 さらに、キルトの加工方法も価格に影響します。肌に触れる面と外側面のキルトを別々に縫うデュアルキルトの場合、価格が高くなります。
ふとんの打ち直しか買い替え、値段を考えるとどちらを選ぶべき?
ふとんの打ち直しについてお話ししてきましたが、打ち直しと買い替え、どちらがよいのか迷っている方もいると思います。 特に打ち直しを検討されることの多い「羽毛ふとん」は、打ち直し・買い替えどちらを選んでも、ある程度まとまった金額が必要になります。
どちらが安いかで判断する
ふとんを打ち直すか買い替えるかを判断する際には、どちらが経済的かを基準にして判断しましょう。 なぜなら、単純に安い方が得だからです。 比較する際には、同じ商品や同ランクの「打ち直し」と「買い替え」を比較しましょう。 たとえば、「現在の羽毛の掛けふとんを打ち直す」と「安価な新しい羽毛の掛けふとんを購入する」を比較すると、圧倒的に買い替えの方が経済的です。
ただし、安価な羽毛の掛けふとんは機能面で大きく異なる可能性がありますので、注意が必要です。 元々お持ちの羽毛ふとんが冬場でも十分にあたたかかったかもしれませんが、安価な羽毛掛けふとんの場合、冬場は1枚では不十分なあたたかさで寝ることができないかもしれません。 その場合、毛布や新しいふとんの追加購入が必要となり、打ち直し費用よりも高額な支出となる可能性もあります。 これらの点を考慮して、同じ商品又は同じランクの商品で比較することが重要です。
また、羽毛ふとんの打ち直しをするか、買い替えをするのかは「羽毛」の状態で決めるのも1つの方法です。 羽毛の種類が「グース」で、ダウン率70%以上のふっくらしたふとんであれば「打ち直し」がおススメ!
グースダウンは高品質なものが多く、新しく購入すると高価になります。
質のよい羽毛ふとんはなるべく打ち直しをして、長く使い続けるとよいです。
羽毛ふとんの打ち直しを依頼する業者を選ぶポイント
さまざまな素材のふとんがありますが、中でもよく打ち直しをされるのが「羽毛ふとん」。 値段の安さだけでどの業者に頼むか決めてしまうと、後悔する可能性があります。
数ある羽毛ふとんの打ち直しを行う業者の中から、自分のニーズに合った信頼できる業者を選ぶポイントについてご紹介します。
側生地の素材側生地は、ふとんの肌触りに直結する大切な要素です。素材の種類や割合により、肌触りも値段も変わります。
どのような素材が使われているのか、しっかり確認しておきましょう。 自分が好きな肌触りの素材がどのようなものなのか、あらかじめ調べておいてもよいです。
足し羽毛の有無長期間羽毛ふとんを使用していると、中の羽毛が劣化している可能性があります。
劣化した羽毛は打ち直しのときに取り除かれるため、元のボリュームにするには新しい羽毛を足さなければなりません。
新たに足す羽毛を「足し羽毛」と呼びます。
この「足し羽毛」分の料金が基本料金に含まれているのか、そうでないかはとても重要なポイント。 基本料金が安くても、足し羽毛の分が追加料金となる場合、結果的に高額になる可能性があります。
できれば基本料金に足し羽毛が含まれている業者を選ぶと安心です。
どのような洗浄方法を行っているか羽毛ふとんの打ち直しといっても、先ほどご紹介したとおり「プレミアムダウンウォッシュ仕上げ」「ダウンウォッシュ仕上げ」「ふとん生地交換仕上げ」と3パターンあります。
仕上がり方がまったく違うため、どの方法で打ち直しが行われているのか必ず確認しましょう。 値段は高くなりますが、羽毛をしっかり洗浄でき、ふっくら仕上がる「プレミアムダウンウォッシュ仕上げ」がおススメです。
羽毛ふとんの打ち直しは「おうち de まるはち」がおススメ!
羽毛ふとんの打ち直しを考えているのなら、「おうち de まるはち」をご利用ください。 日本羽毛製品協同組合が認定している工場で、一つひとつ丁寧に打ち直しを行っています。 洗浄方法は、最高グレードのプレミアムダウンウォッシュ仕上げ。
側生地の素材と風合いにこだわった、高品質な4つのクラスをご用意しています。 基本的な内容を施すスタンダードプラン「デラックスクラス」は、シングルサイズの打ち直しが81,400円(税込)、ダブルサイズが114,400円(税込)となっています。
完全個別工程なため、ほかの方のふとんと混ざることはありません。 また足し羽毛も無料です(上限あり)。
申し込みはWEB・お電話で承っております。 ぜひお気軽に「おうち de まるはち」へご相談ください。
羽毛ふとんの打ち直しをする目安ふとんの打ち直しについてお話してきましたが、羽毛ふとんの打ち直しをするタイミングについて悩む方も多いでしょう。
打ち直しを検討する目安は大きくわけて次の6つです。
これらのいずれかが当てはまったら、中の羽毛に汚れが蓄積し、羽毛ふとんの機能性が下がっている可能性が高いです。 汚れがたまった状態でふとんを使用していると、羽毛が傷むだけでなく、ダニ繁殖など衛生面にも問題があります。 ぜひ、ふとんの打ち直しを検討してみてください。
羽毛ふとんの打ち直しに出すときに気をつけること古くなった羽毛ふとんを、新品同様のふとんへとリフォームできる打ち直し。 しかし残念ながら、羽毛ふとんの打ち直しができないケースもあります。
羽毛ふとんは、基本的に「ダウン」と「フェザー」の2種類の羽毛が使われています。 このダウンの比率が70%未満のものは、打ち直しができません。
また、羽毛以外の素材が混ざっているものも難しいです。 技術的に打ち直すことができても、新品と同じ状態までに戻らない素材のものもあるためです。
ダウン率や使われている素材は、品質表示に記載されています。 必ず確認しましょう。
また側生地が破れていたり、損傷が激しかったりするものも打ち直しができません。 中の羽毛が大量に流出していたり、羽毛自体がひどい損傷を受けていたりする可能性があるためです。 多少の傷みであれば打ち直しできることもあるため、事前に打ち直し業者へ確認しておくとよいでしょう。
まとめふとんの打ち直しにかかる料金は1万円台~10万円を超えるものまでさまざまです。 それはふとんの素材や、洗浄方法・側生地の種類など、いくつかの要因が影響しています。 打ち直し工程が煩雑であったり、質の高い洗浄方法だったり、高価な側生地で仕立てられていたりするほど値段は高くなります。
決して安ければよいわけではありません。 安さばかりに気を取られていると、後悔することになるかもしれません。
打ち直しは大切なふとんをリフォームすること。 自分のニーズと料金が一致し、安心して任せられる打ち直し業者を選びましょう。 |
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