赤ちゃんの寝かしつけに有効な方法は?月齢別の寝かしつけのアイデアや注意点もご紹介
「赤ちゃんの寝かしつけに時間がかかる」「夜中に何度も起きる」という悩みを持つ方は多いでしょう。
今までお腹にいた赤ちゃんが外の世界を知り、日々たくさん眠りながら自分のリズムをつくっていくことは本当に素晴らしいですし、赤ちゃんの寝顔をみると何ともいえない幸福感が押し寄せてくるものですが、大切な可愛い赤ちゃんでも、連日夜中まで育児が続くようでは疲れがたまってしまいます。
この記事では、赤ちゃんの寝かしつけに効果の高い方法や月齢別に必要な寝かしつけのアイデア、注意点をご紹介します。
パパやママもちょっと意識して頑張って赤ちゃんに質の良い睡眠をプレゼントしてみませんか。 |
赤ちゃんが寝つけない原因は?赤ちゃんが上手く寝つけない原因は、以下のような不快感からくる場合が多くあります。 赤ちゃんの状態をよく観察し、適切な対処をしてあげることが大切です。
■お腹が空いている:母乳やミルクをあげましょう。 ■おむつが汚れている:おむつを交換してあげましょう。 ■不安なことがある:怖い夢を見たなどで寝られないこともあります。 そのようなときは優しく寄り添い、安心させてあげてください。 ■身体の調子が悪い:赤ちゃんの様子を良く確認して、必要なら小児科を受診しましょう。 ■寝室環境が悪い:部屋の温度・湿度や寝具のボリュームは適切かどうかや、赤ちゃんが着ている服の枚数なども調節してあげましょう。 また、部屋が明るすぎたり、音がうるさかったりしないかも確認が必要です。 ■げっぷが上手くできていなくて苦しい:縦抱きにして背中を優しくさすってあげましょう。 ■ガスやうんちがたまって溜まっていて苦しい:軽くお腹に「の」の字をかくように撫でるなでるようにマッサージしてあげましょう
【新生児の寝かしつけ】有効な方法と注意点新生児を寝かしつけるために、この時期の睡眠サイクルを知り有効な方法を把握しておきましょう。 新生児の睡眠時間が不規則なのは、人が生まれてくるときに持っている体内時計の周期が約25時間であることが理由です。
このため新生児期の赤ちゃんは、昼夜の区別なく、1〜4時間の睡眠と1〜2時間の覚醒とを繰り返すことが一般的です。 そして、毎日の睡眠時間にもばらつきがあります。
ここでは新生児期に有効な方法と注意点をご紹介します。
おくるみを使う生まれて間もない新生児の時期は、なるべく胎内に似た環境を再現することが重要といわれています。 羊水や羊膜による適度な包み込みなどが、赤ちゃんをリラックスさせるのです。
また、この時期は「モロー反射」が見られ、赤ちゃんが身体をびくっとさせることがあります。 寝ている間のモロー反射で起きてしまうことがあるので、布やタオルでおくるみをすると安心して寝てくれることが多いのも有効な方法といわれる1つです。
ただしおくるみをする場合は、きつく締めすぎないようにくれぐれも注意してください。 さらに暑くなりすぎないように薄手のもので空気の通り道をつくるように巻く工夫も大切です。
また足を真っ直ぐに伸ばしたり、ねじれたりした状態でおくるみを巻かないように赤ちゃんの足の基本のM字を意識してあげることが重要です。
胎内音を再現する赤ちゃんがお腹の中にいたときと同じ音を再現してあげることで、生後間もない赤ちゃんも安心して眠れるといわれています。
お腹にいたときの胎内音を身近なもので再現できるのが、レジ袋です。 レジ袋のカサカサする音が胎内音に似ているようで、寝ぐずりをしていても次第に落ち着いて寝つけることが多いです。
また、カサカサ音を利用したおもちゃやグッズも多く販売されているのでチェックしてみましょう。
心音や呼吸音を添い寝できかせる添い寝をして赤ちゃんがパパやママの体温や心音、呼吸音などを感じるようにすると、眠りにつきやすくなります。
パパやママの左胸に赤ちゃんの耳が当たるようにして、心音が聴こえるように添い寝をしてあげると安心して落ち着く場合が多いといわれています。
手や足を優しくさすったり、軽くにぎったりして眠りに誘います。
新生児のスムーズな寝かしつけのために注意する点は?生まれてすぐの赤ちゃんには昼夜の感覚がほとんどありません。 夜にしっかり寝てもらうためには、昼と夜を区別して教えることが大切です。 そのためには「日中は明るく、夜は暗くする」ことを意識してみましょう。
新生児期の赤ちゃんはミルクを少しずつしか飲めないため、この時期はどうしても授乳の間隔が短くなります。 新生児期は2〜3時間おきの授乳が望ましいとされているため、夜中に授乳をおこなう際も、「寝ている時間は暗くする」ということは忘れずに授乳時に一時的にナイトライトなどをつけ、終わったら消して暗くしてください。
【生後2ヶ月~6か月の赤ちゃんの寝かしつけ】有効な方法や注意点生後3ヶ月頃までは、体内時計と地球の1日である24時間の周期の調整がおこなわれる時期であると考えられています。
生後3ヶ月を過ぎるころから、徐々に「昼間に起きていて、夜に寝る」という睡眠と覚醒のリズムになっていくとされています。
添い寝をしながら赤ちゃんの背中をトントンこれはタッチングと呼ばれる行為で、ママのお腹の中にいた頃に感じていた心音や脈のリズムに似ているため、赤ちゃんが安心できるといわれています。
赤ちゃんの呼吸のリズムに合わせて背中やお腹を優しくトントンしてあげることでも安心して寝つける場合もあります。
マッサージ赤ちゃんのこめかみや眉間、手や足の裏などを優しく撫でるようにマッサージすることも寝かしつけ効果があります。
ベビーマッサージは、赤ちゃんの皮膚に触れることで血流が良くなり、筋肉をリラックスさせ、触れ合うことで精神的癒しを与えることもできます。
特に効果が期待できる部分のマッサージ方法をご紹介します。
【足の裏】 ①指の腹で、赤ちゃんの足に優しく触れます ②赤ちゃんの足の親指から、小指まで順番にそっと撫でていきます ③指の間を軽くつまみ、血行を良くしていきます ④末端まで温めてあげることを意識して両足におこないます
足の裏のかかと部分には「失眠」という眠気を誘うツボがあるので、優しく何度も撫でてあげましょう。
【手の平】 ①赤ちゃんの手の平ひらを親指の付け根部分から円を描くように軽く何周か撫でます ②親指で手の平全体を軽く揉みます ③両手をゆっくり優しくおこないます
【耳】 ①耳たぶを人差し指と親指で軽く挟んで、上からゆっくり撫でていきます ②次に軽く耳の穴の中に人差し指の先端を入れて、穴の入り口周辺を撫でます
身体と心、脳のリラックスを促し、寝つきを良くするためにパパやママもゆったりとした気持ちでマッサージをしてあげることが大切です。
音楽やオルゴールを使ってみる寝かしつけをするときに、クラッシックやオルゴールの音色が心地よい音楽を流すこともおススメです。
赤ちゃんの寝かしつけ専用のヒーリングミュージックなどもありますので、いろいろ試してみるといいでしょう。
生後2ヶ月〜6か月の赤ちゃんのスムーズな寝かしつけのために注意する点は?昼寝の時間を意識して、夕方以降の場合は30分程度にしましょう。 また、体内時計を整えるコツは朝起きる時間と夜寝かしつける時間を一定にすることですが、第1歩としてまずは朝決まった時間に起こしましょう。
週末の夜もいつもの時間に寝かしつけ、翌日の朝も決まった時間に起こしましょう。
“朝は明るく適度な刺激を、夜は暗く静かに”の環境を意識し、朝赤ちゃんを起こしたら、カーテンを開け部屋に太陽の光を入れましょう。 しっかり目覚めていなくても抱っこしたまま窓辺に連れて行き太陽の光を浴びさせることが大切です。 夕方から寝る直前まではなるべくテレビを消し、照明をやわらかな間接照明に変え、静かで安らげる空間づくりを工夫して、朝は明るく、夜は暗いことを赤ちゃんに教えてあげましょう。
【生後7か月~1歳の赤ちゃんの寝かしつけ】有効な方法や注意点生後半年を過ぎると、睡眠のリズムが整ってきて、決まった時間に眠るようになります。睡眠だけでなく、食事やお風呂などの時間を一定にし、生活リズムを整えるようにしてください。
お昼寝は午前に1〜2時間、午後に2時間程度が目安となります。
寝かしつけの方法は、これまでに試したものの中から赤ちゃんに合った方法を続けましょう。
また7か月頃は、夜泣きが始まる時期でもあります。 寝かしつけに加えて夜泣き対策も参考にしてみてはいかがでしょうか。
絵本を読む部屋を暗くして絵本を読むことをルーティン化させるのをおススメします。 これをしたら寝るという習慣をつけることで、赤ちゃんも流れを理解して寝る心構えができ、スムーズに寝かしつけられます。
この時期の赤ちゃんにはまだストーリー性は必要ないので、寝かしつけには、同じ単語を繰り返すようなリズムのある絵本が向いています。
寝るまでのルーティンをつくる絵本もそうですが、赤ちゃんの寝かしつけにはルーティンを作って自動的に「これをしたら次は眠る」と眠る準備を始めるようになるのが理想的です。
例えば、お風呂に入る→パジャマに着替える→寝る前の授乳→絵本を読む→寝かしつけ、など毎日の行動パターンを決めてしまい、行動と共に時間もルーティン化することがおススメです。 朝起きる時間と夜寝る時間を固定すると、赤ちゃんは決まった時間に起床・就寝しやすくなるといわれているので、生活リズムも整いメリハリもついてきます。
日中の活動を増やし、夜間授乳を卒業する上質な睡眠には適度な疲労が欠かせません。
赤ちゃんが活動的になってきたら、日中十分に身体を動かす遊びを取り入れてあげましょう。 ベビースイミングやベビーヨガなど、パパやママも一緒に楽しめる運動もおススメです。
また、生後5〜6ヶ月を迎えるまでの赤ちゃんは、栄養だけでなく水分なども母乳やミルクから摂取します。 しかし、離乳食が始まるタイミングからは、白湯や麦茶など外部からの水運補給もできるようになるため、夜間のみ断乳しても良いでしょう。 夜中頻繁に起きてしまうという赤ちゃんの場合、夜間断乳することで長い時間眠れるようになることもあります。
生後7か月〜1歳の赤ちゃんのスムーズな寝かしつけのために注意する点は?赤ちゃんの夜泣きのピークは、生後7〜9ヶ月頃といわれています。 赤ちゃんが夜泣きをするときは、身体的な不満を解消し、優しく声をかけたり抱っこをしたりして不安を取り除いてあげましょう。
また、赤ちゃんが夜泣きを始めても、夜泣きではなく、寝言泣きの可能性があるので、少し様子を見てみましょう。 すぐに抱っこすると、かえって赤ちゃんを起こしてしまうことがあります。
昼間たっぷり遊んであげたり、お風呂でぬるめのお湯にのんびり浸からせてあげたりすると、夜泣きの予防に効果が期待できます。
月齢別の理想の睡眠時間とは赤ちゃんによって1日の睡眠時間は個人差があり、データによっても多少のばらつきがありますが、新生児は14〜18時間、3ヶ月頃は14時間前後、1歳以上では12〜14時間くらいが目安となります。 赤ちゃんは4ヶ月頃から徐々に夜間長めに眠れるようになります。 それは昼間はっきり目を覚ますことができて、夜たっぷり眠れる睡眠パターンができるようになるからです。
赤ちゃんの規則正しい眠りには生活リズムづくりが重要なポイントです。
生後3〜4ヶ月以降はパパやママが赤ちゃんが地球時間に合わせられるように体内時計を整える環境をつくってあげることが安眠ベイビーにするコツです。 規則正しい生活リズムを身につけた赤ちゃんは、「よく眠る赤ちゃん」になって、すくすくと成長していきます。
赤ちゃんがたくさん眠る理由とは「寝る子は育つ」と昔からいわれてきたように睡眠には健康な心と身体を育て成長を促す役割があります。
さらに”感じる力・考える力・行動する力”の土台である脳は質の良い眠りからできています。
睡眠は脳を休ませて、身体をメンテナンスする非常に大切な時間です。 ここでは赤ちゃんがなぜたくさん眠る必要があるのか順番に解説していきます。
睡眠中に脳の機能を育てるため赤ちゃんはレム睡眠の時間を多くとることで、頭の中の神経回路を広く繋げ、脳を育てようと脳幹を活発に活動させているのです。 そして脳が発達するにつれて、使いすぎた脳を休ませるためにノンレム睡眠の時間が増えていき、2歳頃になるとレム睡眠の割合は大人同様約20%程度になります。
脳の細胞は他の細胞のように入れ替わらないので、生まれたときとほぼ変わらないということもわかっており、神経細胞の活発な動きは成長と共に止まってしまい、その後新しい神経回路を作ることは非常に難しくなるので、この時期の睡眠は非常に大切な役割を担っています。
睡眠中に学んでいるため赤ちゃんは昼間、あらゆるものに触れ、さまざまな音を聞き、周りの世界を知っていきます。 新しいものを見つけると、感触や形を確かめて、振り回したり、口に入れてみたりして、その感覚情報をそれぞれ脳に送っています。 その情報は眠らないと記憶として固定されず、また、知識化もしません。
脳には、”海馬”と呼ばれる記憶に関する場所があります。 起きている間はさまざまなことを認知し、海馬が最も活性化する睡眠中に、今日認知したことを整理して知識にします。
睡眠中に骨や筋肉を育てるホルモンが分泌されるため生後4ヶ月頃から成長ホルモンが分泌されるといわれています。 この成長ホルモンは熟眠中に大量に分泌され、骨や筋肉を育て、傷んだ組織を修復・回復させ、赤ちゃんの身体をすくすく育てます。 食事や運動では分泌されることのない睡眠中だけの特別なホルモンなのです。
成長ホルモンは、特に夜10時〜深夜2時の時間帯が、一番盛んに分泌されるので、その時間には、熟睡することが理想的です。
睡眠中に大切な「メラトニンシャワー」が分泌されるため睡眠中にメラトニンというホルモンも分泌されます。 メラトニンは睡眠と覚醒の1日のリズムを作るために大切なホルモンです。
メラトニンは生涯を通じて1歳〜5歳の間に一番多く分泌されるといわれており、これを「メラトニンシャワー」といいます。 その分泌量は大人の約20倍ともいわれています。
この時期に、睡眠中メラトニンをしっかり分泌させておかないと将来の発ガン率が高まったり、キレやすくなったり、肥満や発語の遅さに繋がってしまう可能性があるとされています。
赤ちゃんが心地よい睡眠環境づくりのポイント赤ちゃんにとって快適な睡眠環境をつくることが寝かしつけや質の良い睡眠に繋がります。
どのようなことに注意して環境づくりをすればよいか順番にみていきましょう。
温湿度を必ずチェックする赤ちゃんが快適な室温は夏は26〜28度、冬は20〜22度といわれています。 湿度は年間を通して40〜60%を保つのが理想とされています。 赤ちゃんは大人よりも少し体温が高めですが快適な室温に関して大きな差はありません。
基本的に大人が快適な室温に設定しておけば大丈夫ですが、直接エアコンの風があたっていないか、また室内でも床に近いと冷たい空気がたまりやすく、温度が低い場合があります。 エアコンの設定温度だけではなく、温湿度計を購入し、赤ちゃんが過ごすスペース付近に置いて確認しながら調節するようにしましょう。
また、部屋の温度を調節するために使用するエアコンやファンヒーターなどさまざまな種類がありますが、どの器具を使用する場合でも、必ず換気をするようにしましょう。 特に風が出るタイプのものは、その風で部屋の中のハウスダストを巻き上げてしまいます。 汚れた空気をずっととどめておかないように、冬場などは少し寒いですが窓を開けてこまめに換気をするようにしてください。
理想としては1〜2時間ごとに換気をして、きれいな空気に入れ替えて心地よく眠れるようにしてあげましょう。
明るさや音が適切か確認する部屋を暗くすることでメラトニンが分泌され、明るいところでは抑えられる働きを持っています。
できるだけ常夜灯は消し、おむつ替えや授乳時のみ、手元が見える程度の明かりをつけるようにしましょう。
真っ暗だと心配な場合は、赤ちゃんの目に直接光が入らない場所に優しい明るさのライトを置いてみるものおススメです。
また、赤ちゃんが日中眠っていても部屋を暗くする必要はありません。 逆に夜中に起きたからといって部屋を昼間のように明るくすることはNGです。
音も注意したい要素です。 赤ちゃんは少しの物音に反応して起きてしまうこともあるので、テレビや人の声などのボリュームが適切かどうかも合わせて確認しましょう。
寝具や寝床周辺に置いているものはないか注意するおもちゃやガーゼ・衣類などが近くにあると、ふとした拍子に顔にかぶさり窒息してしまう恐れもあります。
赤ちゃんのベッドやふとんの周りには余計なものを置かないように気をつけましょう。
まとめ赤ちゃんの寝かしつけについて、アイデアや注意点、赤ちゃんの睡眠についても解説してきました。 色々な方法があるように、赤ちゃんによってベストは方法もさまざまです。
赤ちゃんの時期の睡眠は、単に脳を休ませるだけのものではなく、脳が成熟するために欠かせない活動です 。
赤ちゃんの健やかな成長とパパやママの心と身体の健康のために今回ご紹介したポイントを参考にしてみてください。
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